スリッページの発生原因と防止対策を徹底解説!

スリッページが発生すると、意図したレートよりも不利な状況でエントリーしてしまうことになりかねません。できればそんなスリッページは避けたいものです。

この記事では、スリッページが発生する原因を解説し、スリッページを発生しにくくする方法を考えていきます。

スリッページとは?

まずはスリッページとはどんなものなのか、簡単にチェックしておきましょう。

注文レートと約定レートのズレ

スリッページとは「注文レートと約定レートがズレ」を意味します。

例えば、ドル円レート105.25円で買いの注文を行うとしましょう。その際、スリッページが発生し、105.30円で約定されてしまったとします。

その差は5pips。これがスリッページというわけです。

スリッページはトレーダーの実質コストになる

スリッページはトレーダーのコストになりかねません。

買いの注文レート⇒105.25円、約定レート⇒105.30円の場合、約定された瞬間にスリッページの5pipsが費用ということになります。これは、本来よりも5pips上のレートで約定されたため、5pipsの機会損失を発生させてしまったと解釈できるからです。

もちろん、スリッページが利益になることもあります。売りの注文レート⇒105.25円、約定レート⇒105.30円の場合、本来であれば5pipsの損失を出していたところ、損益が0で済んだことになります。

スリッページは実質的な損失にも利益にもなりますが、トレンドの方向にエントリーすることを考えれば、スリッページの発生がコストにつながる可能性が高いと考えられます。

また、この後詳しく紹介しますが、DD方式のFX業者では、意図的なレートずらしが行われることがあります。この点もスリッページが損失につながる可能性が高くなる理由です。

スリッページが発生しやすい条件とは?

スリッページはどんな取引条件下でも発生するわけではありません。スリッページが発生しやすい相場や取引環境というものがあります。

条件1|相場の急変時

スリッページが発生しやすい相場というのは、急激な相場の変動が起こっている時です。

・影響力の大きい経済指標が発表されるとき(例:雇用統計、FOMC)

・相場に影響を与える大きなニュースが入ってきたとき(例:トランプ大統領新型コロナウィルス陽性)

・フラッシュクラッッシュ(例:スイスフランショック)

このようなとき、相場は急変します。短期間で大きな変動が起こるため、スリッページが発生しやすくなります。

条件2|流動性が低い相場

為替相場では、大量の買い注文と売り注文が交錯し、その中で同じレートの買い注文と売り注文が約定されていきます。

しかし、流動性が低い相場では、注文量が少ないため、同じレートの買い注文と売り注文がマッチングしにくくなります。結果として希望通りのレートで約定されないことが多くなります。

条件3|約定力の弱い業者を利用するとき

約定力の高さとスリッページには大きな関係があります。約定力が高ければ、瞬時に注文通りのレートで約定されますが、約定力が低いと、注文処理に時間がかかってしまい、結果としてレートにズレが生じてしまいます。

注文方式ごとのスリッページの違い

見かけ上、どんなスリッページも同じに見えますが、実は注文処理方式によってスリッページの性質が異なります。ほとんどの国内FX業者で採用されているDD方式と、多くの海外FX業者で採用されているNDD方式、それぞれ確認してみましょう。

DD方式のスリッページ

DD方式では個人投資家とインターバンクの間にディーラーが仲介役を務めます。大部分の取引でディーラーは個人投資家の注文を約定させるため、個人投資家とは反対方向のポジションを持つことになります。

そのため、個人投資家に利益が出れば、ディーラーに損失が発生するという、利益相反の関係になります。

そこで、ディーラーはうまい具合に、スリッページを発生させて、トレーダーにとって不利なレートを提示します。いわばDD方式のスリッページは意図的に作られたものと言えるのです。

NDD方式のスリッページ

NDD方式はディーラーの仲介なしに、個人投資家の注文がダイレクトにインターバンク市場に届きます。

そのため、NDD方式では、DD方式のように、ディーラーによる意図的なスリッページが発生することはありません。

ですが、相場の急変時や流動性が低下したときは、レート配信を行うLP側で注文が取れないと、自然発生的にスリッページが起こってしまうことがあります。

スリッページを防止するには

最後にスリッページを防止するためにはどうすればよいのか考えていきましょう。

NDD方式のFX会社を利用する

まず、スリッページを防止するために手っ取り早いのは、スリッページの発生しにくいNDD方式のFX業者を利用するということです。NDD方式の業者は約定力も優れている傾向にあり、レートが滑りにくい取引環境が用意されています。

NDD方式の国内FX業者は、有名どころだと以下の通りです。

・ヒロセ通商

・OANDA JAPAN

・インヴァスト証券

海外FX業者の有名どころは、以下の通りです。

・XM Trading

・HotForex

・TitanFX

・iForex

・AXIORY

・LAND-FX

・Ticmill

・DealFX

スリッページ許容幅を設定する

また、スリッページの許容幅を設定することも、非常に有効なスリッページ対策になります。

スリッページ許容幅を5pipsに設定した場合、5pipsを超えるスリッページは絶対に発生することはありません。5pips以上のズレがあった場合、約定されないことになります。

スリッページ許容幅は、各FX業者で設定できるようになっています。

ここではMT4の設定方法を紹介しておきます。MT4にログインしたらメニューの①「ツール」⇒②「オプション」の順にクリックしましょう。

オプション画面が開いたら①「取引」⇒②「デフォルトを指定」⇒③「許容幅を入力」⇒④「OK」の順に手続きを進めていきます。

これでスリッページ許容幅の設定が完了です。

まとめ

スリッページについて、知識を深めてもらえたのではないでしょうか。優れた分析を行って、絶好のポイントでエントリーしたのに、スリッページが発生してしまったら・・・・と思うととても勿体ないことです。

特に短期売買では、スリッページが致命傷になることもあります。NDD方式の業者を使用すること、許容幅を設定しておくことを忘れずに、徹底的に対策を行いましょう。

 

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