FXで勝っている時は喜びや充実感に満たされますが、連敗するとたちまち「資金を失ってしまった…」「追加で入金したばかりなのに…」「給料が一瞬でなくなった…」と負の感情に支配されてしまいます。
FXをしていれば、誰しも連敗の経験はあるでしょう。負の感情のままトレードしても良い結果は出せません。
この記事では、FXで連敗してしまう理由や連敗を避ける方法、メンタルケアの方法について解説します。
- FXで連敗して苦しんでいる
- どうにか立ち直りたい
- 連敗を避けたい
という方はぜひ記事の内容を参考にし、実践してください。
FXで連敗するのはなぜ?
FXで勝って資金が増えたものの、連敗によって勝ち分を溶かしてしまったという経験は1度や2度ではないでしょう。次からは絶対に連敗しないと誓うものの、なぜか繰り返してしまいます。
FXはランダム性が高いため、上がるか下がるかは誰にもわかりません。順調に上昇トレンドを作っていたにもかかわらず暴落したり、下降トレンドにもかかわらず高騰したりと値動きは様々です。日銀総裁の発言や、一国の大統領の発言によっても大きく変動します。
FX初心者の人は、上がるか下がるかの2択でエントリーするため、勝率は50%ではないかと考える人が多いですが、勝率は50%ではありません。FXではエントリー時にスプレッドが生じるため実質負けの状態からスタートするためです。
このように不規則に動く為替レートのなかでトレードするので、むやみやたらなトレードでは勝つことはできません。「連敗はダメだ」と頭では分かっているにもかかわらず、連敗してしまう理由は何なのでしょうか。
FXで連敗する4つの理由
FXで連敗する理由は大きく分けて4つあります。
FXで連敗する理由
- 値頃感でトレードしている
- 一度で大きく勝とうとしている
- トレードが独立していない
- 失ったら辛い金額でトレードしている
FXは自分の考えでトレードするため、自己管理能力が問われます。資金管理やメンタル面など自分自身と向き合いましょう。
まずは、これから解説する「FXで連敗する理由」に該当していないかを確認してみてください。
連敗の理由1|値頃感でトレードしている
FXで連敗する人は値頃感でトレードしています。チャートを見て「ここまで上がったからもう下がるだろう」「だいぶ下がっているけどまだ下げそうだ」と感覚で判断していないでしょうか。
投資の世界には「もうはまだなり、まだはもうなり」という格言があります。投資経験が豊富な人であれば、過去の経験による感覚が役に立つこともありますが、多くの人には当てはまりません。
チャートを見て「高いから」「安いから」という値頃感でのトレードは厳禁です。
連敗の理由2|一度で大きく勝とうとしている
FXで連敗する理由の2つ目は「一度で大きく勝とうとしている」です。
FXはスキャルピング・デイトレード・スイング、それぞれで狙う利益は異なります。スイングは一度で大きな利益を狙うトレード手法ですが、長期間の取引でもあるため、この記事での「連敗」には該当しません。
問題なのは、短時間で細かい利益を繰り返し狙う「スキャルピング」と、基本的に一日の間に取引を完了する「デイトレード」です。
スキャルピングやデイトレードで大きく勝つには、ポジションを長く持つ必要があります。一度で大きな利益を出したいと欲がでてしまい、本来決済するべきポイントで決済ができず、気づいたら損失になってしまう人が多くいます。
特に、一度大きな利益を出したことがある人は注意しましょう。もう一度同じような取引をしたいと躍起になり、無理なトレードを繰り返してしまいます。
連敗の理由3|トレードが独立していない
FXで連敗する人は一つのトレードが独立していません。
一度損失を出した後に、損失を取り返そうとしてエントリーしてしまった経験は誰しもあるでしょう。トレードは毎回根拠を持ってエントリーする必要があります。前回の損失を取り返すためのトレードは感情剥き出しで、冷静にトレードできません。
損失は損失、利益は利益で独立しており、前回のトレードが次のトレードに影響を与えてはいけないのです。
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連敗の理由4|失ったら辛い金額でトレードしている
FXで連敗する4つ目の理由は「失ったら辛い金額でトレードしている」です。
「トレードが独立していない」にも関連しますが、失ったら辛い金額でトレードすると、損失を取り返すために無駄なトレードをしてしまいます。
失って辛いと感じるのは、トレードの金額が自分の中での限界を超えているためです。少額のトレードで経験を積み、徐々にロットを上げていきましょう。
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FXで連敗を避ける3つの方法
ここまでFXで連敗する4つの理由を解説しました。それではどのようにすれば連敗を避けられるのでしょうか。FXで連敗を避ける3つの方法について解説します。
FXで連敗を避ける3つの方法は次の通りです。
連敗を避ける方法
- 取引ルールを決める
- 負けを取り返そうとしない
- トータル損益を意識する
連敗を避ける方法1|取引ルールを決める
FXで連敗しないためには、取引ルールが重要です。
値頃感でのトレード、感情でのトレードは全て取引ルールが曖昧なため発生します。毎回エントリーの際にはエントリーの根拠を説明できるようにしましょう。取引ルールが決まっていれば、連敗を避けられます。
過去のチャートなどを検証し、自分の中で明確な取引ルールを作りましょう。FXはランダム性が高いため、一つの取引手法でも時期によって損益は異なります。少なくとも過去3年分程度のチャートを参照し、ルールを決める必要があります。
また、値頃感でのトレードと異なり、取引ルールに則った取引であれば、仮に損失を出した場合でも今後のトレードの検証材料になります。
連敗を避ける方法2|負けを取り返そうとしない
負けを取り返そうと感情的になってはいけません。リベンジトレードは連敗の入り口です。
連敗の理由で解説した通り、トレードはそれぞれ独立したものでなければなりません。負けを取り返そうとして、自分で決めているルールではない時にトレードしてしまうのは、自ら連敗に飛び込んでいるようなものです。
取引ルールを決めたように、負けた時のルールも決めておきましょう。FXではプロのトレーダーも連敗することがあります。しかしプロのトレーダーは負けた時のルールも明確に決めているため、取り返しのつかないような結果にはなりません。
なかには、1日で負けが3回続いた日はトレードしないと決めているトレーダーもいます。トレードをしていない状態でもチャートが気になるため、パソコンやスマホの電源を切り、強制的にFXをできない環境にするのもオススメです。
連敗を避ける方法3|トータル損益を意識する
FXの連敗を避けるにはトータル損益を意識しましょう。
FXは退場しないことが大切です。順調に勝っていても一度の負けをきっかけにリズムを崩し、損失が膨らむこともあります。
1ヶ月や1年など、長い目で見て利益を出せるようにしましょう。毎日利益を出すのはプロのトレーダーでも困難です。トータル損益を意識できれば、一度の負けに執着することなくトレードできるため、感情的にならずに済みます。
人それぞれFXをする目的は異なりますが、損をしたくてFXをしている人はいません。一度の儲けにとらわれてしまっては遅かれ早かれ退場してしまいます。一度億トレーダーになった人でも資産を溶かしてしまうのがFXの怖さです。
すぐにできるFX連敗後のメンタルケア3選
ここからはすぐにできるFX連敗後のメンタルケアについて解説します。
FXで連敗した後は「なぜあんなトレードをしたんだ…」「こんなはずじゃなかったのに…」「取り返そうと思ったらさらに損失が膨らんでしまった…」とメンタルが崩壊します。
大切なお金を失ったわけなので、悔しい・悲しい・辛いといった負の感情に支配されてしまいます。
なかには何もやる気がおきなかったり、自暴自棄になってしまう人も。
そんな時には次に挙げる3つのことを実践してみましょう。
連敗した時のメンタルケア
- メモをする
- トレードから離れる
- 趣味に没頭する
立ち直り方1|メモをする
連敗後のメンタルが辛いときほどトレードのメモをしましょう。
連敗後に負けた理由や感情をメモに残すことで、トレードを検証できることに加え、今後のトレードの糧になります。次に無茶なトレードをしてしまいそうになった時にメモを見ることで、同じ過ちを繰り返さなくなります。
メンタルが辛いタイミングだからこそ、未来の自分のためになると考え記録を残しましょう。
立ち直り方2|トレードから離れる
連敗後はトレードから距離を置きましょう。
兼業投資家の人は専業投資家やヘッジファンドと違いノルマもなく、いつでも休めます。毎日トレードしなければいけないルールはありません。連敗でメンタルが辛いと感じたら休みをとりましょう。
投資の世界には「休むも相場」という格言があります。難しい局面で無理にトレードをする必要はありません。
「1日で3連敗したらトレードをしない」などのルールを決め、一度トレードから離れるのがオススメです。
立ち直り方3|趣味に没頭する
連敗後は趣味に没頭し、リラックスしましょう。
FXのことを忘れるほど趣味に没頭できれば、連敗のストレスも解消されます。スポーツをしたり、映画を見たり、趣味の時間を持つことがオススメです。
もし没頭できるような趣味がない場合は、おいしいものを食べたり、温泉に入ったりと、FXと関係のない時間を作りましょう。
FXで連敗して辛い時の解決策まとめ
この記事では、FXで連敗してしまう理由や連敗を避ける方法、メンタルケアの方法について解説しました。
FXをしていれば連敗は付き物ですが、連敗する理由がわかれば対策を考えられます。取引ルールを決めたり、リフレッシュの方法を決めることで自分の感情とうまく付き合っていけます。
ときには「休むも相場」を実践し、厳しい局面を乗り越えたあとで、成果を出せるようにチャンスを待ちましょう。
いまFXの連敗で苦しんでいる方は、ぜひこの記事を参考にし実践してみてください。