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近江地域学会総会・研究交流大会(2017.9.30) を開催しました

2017年9月30日(土)滋賀県立大学A2-202教室において、大学COC/COC+事業の一環として「近江地域学会」の第4回通常総会とともに研究交流大会を開催しました。
当日は、慶應義塾大学政策・メディア研究科 特任講師 小坂 真理氏からの基調講演の他、3つの分科会に分かれた研究発表、パネルディスカッションを行いました。
県内各地から130名の方にご参加いただきました。

「近江地域学会」についてはこちらのページをご覧ください。

近江地域学会 総会
研究交流大会「SDGsと地域の持続可能性――近江の“BUJIness(ぶじねす)”モデル――」

日 程:2017年9月30日(土)(総会9:30~)10:10〜16:30
場 所:滋賀県立大学 A2-202ほか(滋賀県彦根市八坂町2500)
参加者:130名
主 催:近江地域学会、滋賀県立大学
共 催:彦根市、長浜市、近江八幡市、東近江市、米原市、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町、滋賀県

近江地域学会総会

研究交流大会を前に、近江地域学会の第4回通常総会を開催しました。
総会では、平成28年度中に取り組んだ学会の各事業(地域フォーラムの開催、研究会活動、情報交流の一環としてのメールマガジン発行等)についてご出席の学会員へ向けて報告いたしました。また、総会での議決事項として、新たな役員体制についても承認いただきました。
合わせて、平成29年度の計画とともに、9月までに実施してきている事業を中間報告の形でご報告し、今後の各活動へのご参加を改めてお願いしました。議事に対する質問は特になく、滞りなく各議案をご承認いただき、総会を終了しました。
引き続き、充実した学会運営を進めて参ります。

研究交流大会

研究交流大会では、はじめに近江地域学会長・滋賀県立大学長 廣川 能嗣より開会挨拶を行いました。
近江地域学会設立のきかっけであるCOC事業(地(知)の拠点整備事業)、そして産学官民の連携で学生の地元定着に取り組むCOC+事業(地(知)の拠点大学による地方創生推進事業)を紹介しながら、本会のテーマとしても取り上げる「SDGs(持続可能な開発目標)」について、本学の今後の教育研究活動、学生の地域においても指針となるものであると紹介しました。

■分科会

午前中は3つの分科会に分かれた研究発表・事例報告「地域からの報告」を実施しました。各分科会では特徴ある取組みが発表され、質疑応答や意見交換で充実した議論が行われました。

▼各分科会名称
分科会(1) 地域診断法WS事例・展開報告と認定ファシリテーター制度試案(地域診断法研究会企画)
分科会(2) 地域と連携した共育によるアントレプレナー人材育成・地元定着へ(起業・企業研究会企画/COC+連携)
分科会(3) 地域資源・ネットワーク活性による地域課題へのアプローチ(COC公募型地域課題研究報告会)

分科会の配付資料、実施報告は下記のページにてご覧いただけます。
近江地域学会総会・研究交流大会(2017.9.30) 分科会の開催報告
https://coc-biwako.net/archives/4254.html

■ポスターセッション

昼休憩の時間の一部を使い、会場でのポスター展示・ポスターセッションを実施しました。分科会で発表された活動のポスターの他、本学教員による地域での取組み紹介、COC事業による公募型地域課題研究の成果報告をポスターで展示、全部で9件の研究報告をご覧いただきました。

▼展示された研究事業報告のポスター

  • 河 かおる(滋賀県立大学人間文化学部国際コミュニケーション学科准教授)
    小規模自治体における多文化共生推進に関する研究― 事例収集と愛荘町の課題抽出 (※H28年度公募型地域課題研究事業)
  • 平山 奈央子(滋賀県立大学環境科学部環境政策・計画学科 助教)
    地域住民による交流の場としての価値評価と保全活動意欲に関する研究―早崎内湖を対象として― (※H28年度公募型地域課題研究事業)
  • 藤敦 正幸(伊吹山集落営電/地域資源・エネルギー コーディネーター)
    伊吹山集落営電
  • 鵜飼 修(滋賀県立大学地域共生センター 准教授)
    地域診断法を用いた地域ビジョン創出手法の開発~都市近郊農山村を対象に~
    地域診断法ワークショップin 米原市河内区
  • その他 分科会1資料に使用された活動紹介ポスター

■午後の部開始

午後の部では、まず連携自治体よりご挨拶をいただきました。お忙しいご日程の中、滋賀県からは副知事 西嶋 栄治氏、そして連携市町を代表して東近江市より副市長 南川 喜代和氏にご挨拶をいただきました。

■基調講演

慶應義塾大学 政策・メディア研究科特任講師 小坂真理氏から「SDGsって何?――滋賀から考える持続可能な社会」と題して基調講演をいただきました。

講演では最初に、SDGsについて、国連での採択に至る議論の経緯を紹介されるとともに、SDGsにある各目標の内容・構成についてお話いただきました。SDGs17の目標に応じた日本の現状を具体的な数字で示し、国連で採択された国際的目標が、日本や自分自身とも関係深いものであることを説明されました。
続けて、SDGsの目標達成のための課題を説明、一つの目標へのアプローチが他の目標達成を阻害することもある、とそれぞれの目標の関連性についても述べられました。
さらに、SDGsの実現への取組みとして、取り組まれている事例を紹介いただきました。政策チェックや、大学による啓発キャンペーン、取組みアイデアを生み出すためのブートキャンプなど、各主体での活動を教わりました。県内でも、各目標の達成につながる様々な活動があり、全国でも先進的な取り組み、として滋賀県の事例を紹介いただきました。

最後に、個々人の取組みについても、各目標群の枠組みを飛び出して異分野との相互関連性がある活動を行い、その先の幅広い影響を考慮して、スケールアップを目指してほしい、と締めくくり、終了しました。

(参考:SDGsとは 外務省SDGs(持続可能な開発目標)持続可能な開発のための2030アジェンダ 解説ページ
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/about/doukou/page23_000779.html

■パネルディスカッション

パネルディスカッション「近江のSDGsビジョン――“BUJIness”という地域の持続可能性――」では、県内各地でSDGsの各目標に関連した取り組みを実践されている実践者として、守山漁業協同組合 戸田直弘氏、働き・暮らし応援センター“tekito-” 野々村 光子氏、滋賀県社会福祉協議会/滋賀の縁創造実践センター 林実央氏、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター 金再奎氏、、滋賀県立大学人間文化学部国際コミュニケーション学科学生 中野佐統史さん にご登壇いただき、コーディネートを滋賀県立大学地域共生センター助教 上田洋平が務めました。

最初に、それぞれから、職務やご活動の中で取り組まれていることをご紹介いただきました。
戸田さんからは、琵琶湖の漁師として、日々感じる環境変化について。野々村さんからは就労支援の職務の紹介から多様な働き方ができる社会の実現について。林さんからはフリースペースや子ども食堂といった子どもの居場所づくり・地域で子どもを育てる支援について。中村さんからはフィリピンやカンボジアで行っているフェアトレードの活動とその問題意識の背景について。金さんからは滋賀県内の自治体で行ったビジョンづくりの取組みや、研究者の視点でSDGsなどで示される理念をどう実践へつなげていくかその考え方について。5名のパネリストの活動に根差した、多様な視点からの話題提供となりました。

各分野に関わるパネリストからの話題提供のあとは、SDGsのスローガンである「誰一人取り残さない」の考え方や、滋賀県ならではの地域の持続可能性への取組み(本学 上田の提唱する「BUJIness」の用語にも絡めた問いかけ)をし、それぞれに意見をいただきました。また基調講演で示された相互関連性の重要さについて、身近に感じる取り組み分野と、他の分野で連携するとして、どのような分野を期待するか等、についても問いかけ、パネリスト間でやりとりを行いました。

後半には、SDGs17各目標のロゴカードを使い、参加者一人一人にもっとも身近な分野を選び、表明してもらい、それぞれ違う意味のカードを選んだもの同士でミニディスカッションを行いました。
登壇者や本学教員、一般の参加者など全員が参加して作られた大小のグループでは、それぞれの分野への関心の背景の紹介とともに、問題意識について意見が交わされ、交流が生まれる時間となりました。

締めくくりには、会場の数名から自身が選んだ関心分野について紹介してもらい、この分野で自分自身が何に取り組めるか・取り組むかについて聞きました。一般参加の高校生や、地域で活動する林業女子、最後は本学学長からも意見を披露しました。講師の小坂真理氏からも最後にコメントを頂戴してパネルディスカッションを終了しました。

閉会には、総括として本学地域共生センターセンター長 田端 克行より、本日の議論を通じて、SDGsの理念は地域での様々な取り組みに横串を通す役割を果たし、それにより様々な相乗効果が期待できること。関心分野が違うそれぞれが、実践を行いながら、ネットワークを作っていくこの近江地域学会の場がその一助となることを期待する、と挨拶し閉会となりました。

「近江地域学会」では、引き続きさまざまな地域課題をテーマに研究・交流できる場をつくっていきます。
地域横断的な研究成果の公開や交流から各地域に生まれる具体的・創発的な活動展開への波及を目指し活動していきますので、皆様のご参加をお待ちしております。

近江地域学会総会・研究交流大会(2017.9.30) 分科会の開催報告

2017年9月30日(土)滋賀県立大学A2-202教室において、大学COC/COC+事業の一環として「近江地域学会」の第4回通常総会とともに研究交流大会を開催しました。
当日は、慶應義塾大学政策・メディア研究科 特任講師 小坂 真理氏からの基調講演の他、3つの分科会に分かれた研究発表、パネルディスカッションを行いました。
県内各地から130名の方にご参加いただきました。

「近江地域学会」についてはこちらのページをご覧ください。

近江地域学会 総会
研究交流大会「SDGsと地域の持続可能性――近江の“BUJIness(ぶじねす)”モデル――」

日 程:2017年9月30日(土)(総会9:30~)10:10〜16:30
場 所:滋賀県立大学 A2-202ほか(滋賀県彦根市八坂町2500)
参加者:130名(全体)
主 催:近江地域学会、滋賀県立大学
共 催:彦根市、長浜市、近江八幡市、東近江市、米原市、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町、滋賀県

ここでは、午前中に開催したプログラム「研究発表・事例報告「地域からの報告」」で行われた各分科会の発表内容を報告します。

研究発表・事例報告「地域からの報告」

「地域からの報告」では、応募があった研究発表・事例報告について、分科会に分かれ、各3テーマの発表を行いました。

分科会(1) 地域の未来を考える:地域診断法WS事例・展開報告と認定ファシリテーター制度試案《地域診断法研究会企画》

  1. 岸本 凌太(多賀中学校 学生)
    大滝小学校における地域診断法ワークショップの実践
  2. 小島 なぎさ(一般社団法人まちづくり石寺)
    彦根市下石寺町での実践と総合計画への展開
  3. 池戸 洋臣(東近江市まちづくり協働課)
    東近江市五個荘川並における実践と展開
  4. 新村 佳嗣(行政書士新村法律事務所 / 地域資源・エネルギーコーディネーター)
    多賀町萱原地区における実践と展開

モデレーター:鵜飼 修(滋賀県立大学地域共生センター准教授)
参加者数:31名

分科会1は近江地域学会の研究会である地域診断法研究会がコーディネートを行い実施しました。
「地域の未来を考える:地域診断法WS事例・展開報告と認定ファシリテーター制度試案」というテーマで4件の地域診断法ワークショップ(以下WS)の事例報告、その後報告者をパネラーとしたパネルディスカッションを行い、WSの手法や認定ファシリテーター制度に関して議論を深めました。
1件目の報告は岸本凌太君(多賀中学校1年生)による、「大滝小学校における地域診断法ワークショップの実践」でした。岸本君は昨年度、多賀デザイン・カレッジ大滝キャンパスの枠組みで実施した、大滝小学校の総合的な学習の時間における地域診断法WSを受講した6年生のうちの一人です。授業の様子や最後の成果発表を振り返りながら報告し、「初めて知る地域のことが多くてびっくりした」「改めて地域のことに目を向ける意識が持てた」と感想を述べました。

2件目の報告は小島なぎさ氏(一般社団法人まちづくり石寺)による、「彦根市下石寺町での実践と総合計画への展開」でした。まちづくり基本計画の策定に向け、基礎となるビジョンづくりのためにWSを実施した事、また策定後には自治の仕組みの見直し、福祉委員会の新設の再編など現在の取り組みについて報告がありました。

3件目は、池戸洋臣氏(東近江市まちづくり協働課)から「東近江市五個荘川並における実践と展開」についての事例報告でした。川並の現状と課題、WS当日の様子を説明しました。その後の展開として、まちづくり推進委員会を今年度設置し、「地元の方がまちのことを自分ごととして考えていく事が重要であること」「行政としては地域に寄り添いながらまちづくりを推進していきたい」ということを述べました。

4件目は、新村佳嗣氏(行政書士新村法律事務所 / 地域資源・エネルギー コーディネーター)から「多賀町萱原地区における実践と展開」についてファシリテーターの目線で報告を行いました。新村氏がWSのファシリテーターを行う際に気をつけているポイントをまとめ、「ファシリテーターはお産婆さんに近い。出産を変わることはできないが、励ましたり促したりはできる」「ファシリテーターは地域への愛がないとできない」と言及しました。

その後の意見交換では、発表者はパネリストとして登壇し、WSを広めるため、誰もがWSを実施できるよう、何を簡単にすれば良いか、また、ファシリテーターの認定制度について、どのような素養があれば認定できるか、等意見が交わされました。
以上のように本分科会では、WSの事例報告と、今後のWSの方向性に向けて幅広い年代層で議論が展開されました。
今後の研究会では、WSにおけるファシリテーター認定制度についての議論や、手法のブラッシュアップについても引き続き議論を深めていきます。

分科会(2) 地域と連携した共育によるアントレプレナー人材育成・地元定着へ 《起業・企業研究会企画(COC+)》

  1. 上田 洋平(滋賀県立大学地域共生センター助教)
    地域共育による人と学びの再生産―滋賀県立大学における地域共育の実践から
  2. 西岡 孝幸(滋賀県立大学共生センターCOC+推進室COC+推進コーディネーター)
    学生の地元定着に向けたサプライチェーンモデルと経験学習――COC+の教育実践を事例として
  3. 辻合 貴俊・山田 惇敬(滋賀県立大学工学部 学生)
    新・可視光応答型光触媒の事業化―大学によるアイデアコンテスト優秀発表事例から
  4. 林 正隆(プラスエイチワークス)
    特色ある地元企業と学生との創造的なマッチングについて―地元就職マッチングサイト「シガトコはたらく」の取り組みについて

モデレーター:上田 洋平(滋賀県立大学地域共生センター助教)
参加者数:19名

分科会2では、4件の報告がありました。

【1.】では、「人が育つ大学」としての滋賀県立大学の人を育てて地域に輩出する取組が紹介されました。滋賀県立大学では、学生の地域活動「近江楽座」、近江環人、近江楽士(地域学)副専攻課程、COC事業、COC+事業の取組を行い、学部学科の壁を越えた人材育成を積極的に行っています。

【2.】では、「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」(COC+事業)が説明されました。県内6大学と教育プログラムを改革しつつ、インターンシップ等学生の地域定着を図るために学生の能力を高めるとともに学生と企業をつなぐ取組を進めています。具体的には、教育のサプライチェーンモデルとして一連の流れとしての地域学人材育成を提供しています。

【3.】では、今年10月の「大学によるアイデアコンテスト」で発表を行ったチームオプティカルテクノ(滋賀県立大学生:辻合貴俊、山田惇敬)の光触媒の事業化にかかるビジネスプランの発表を行いました。光触媒とは、太陽光や蛍光灯などの光が当たることにより触媒として働く物質のことで、有害物質を二酸化炭素や水に分解する機能を持ちます。光触媒は紫外線の強い屋外での需要がほとんどで、屋内需要は約3%ですが、屋内利用の光触媒を開発できれば大きなビジネスチャンスとなります。

【4.】では、滋賀県で一番フォロワー数の多いフェイスブックサイト「しがトコ」を運営する。エイチプラスワークスが本年度より新たに取り組む地元求人事業「しがトコはたらく」の説明を行いました。現在新たに展開している滋賀で新しい働き方を提案する会社との連携による効果的な情報発信について事例紹介がありました。

モデレーターの上田 洋平助教による意見交換では、本学工学部教員より「大学のアイデアコンテスト」について、「大変有意義な試みであった。学部でも出口を見据えた議論が深まるなどの好影響があった」という意見や「技術論だけではなくどういう風に話したら人に聞いてもらえるかと言うことに気を配った視点がよかった。是非頑張ってほしい」といった肯定的な意見が多く寄せられました。
また、参加者からは、光触媒のビジネスプランにかかる連携の打診があるなど、学生と企業をつなぎ、新規雇用創出を促す上で有意義な交流の場となりました。

分科会(3) 地域資源・ネットワーク活性による地域課題へのアプローチ 《COC公募型地域課題研究報告会》

  1. 高田 豊文(滋賀県立大学環境科学部環境建築デザイン学科 教授)
    多賀町産木材の民間住宅への利用拡大に向けた調査研究
  2. 藤敦 正幸(伊吹山集落営電/地域資源・エネルギーコーディネーター)
    集落営電~集落単位のコミュニティ発電所~
  3. 伊丹 君和(滋賀県立大学人間看護学部人間看護学科 教授)
    地域住民の防災意識向上および「防災力」強化に向けた地域ネットワーク構築に関する基礎研究
  4. 萩原 和(滋賀県立大学地域共生センター 准教授)
    地域活動支援および参加促進を目的とした人材育成システムの実装

モデレーター:萩原 和(滋賀県立大学地域共生センター准教授)
参加者数:14名

発表1.
(発表者:滋賀県立大学 高田)
・町の中央公民館を新築するにあたって木造でできないか。多賀町産木材を一般住宅に使えないかという目的で、町内で検討が進められてきた。その背景として、公共建築の木材利用は進んでいるが、一般住宅では進んでいないという現状がある。
・本研究では、「多賀町産木材の民間住宅への利用拡大」という地域課題の解決のために、地元工務店や建築設計事務所の木材利用に関する意識調査と多賀町産木材の力学性能について実験を行った。
・アンケート調査は103社に送付し54件の回答があった。業務については、年間、新築2~5棟、リフォーム10棟くらい行っている事業所が多く、中小規模といえる。木材については、産地を気にしており、山から材が出れば、使ってもらえる可能性があることがわかった。材料の選定にあたっては、価格・品質・樹種を重視する傾向にある。
・多賀町産のスギ・ヒノキ材の力学的性能については、調査の結果、概ね妥当に評価できると判断された。
・研究のまとめとして、多賀町で木材の品質を保証して販売するという方法を提案した。
(質疑応答、意見)
 ・価格面での優位性はあるか。
  (公共建築ではJAS認定が必要。その工程でお金がかかるので、その保証を町が出来れば、運搬費用等のコストは安くなる)
 ・県内産材の中で、多賀町産材の特色は何かあるのか。
  (県内についても、少しずつ調査を進めている)
 ・性能実験を市民ができるよう、広げてもらえればよいのではないか。
 ・実験は町でも出来るのか。大学の役割はどんなところか。
  (設備を入れれば、簡単な強度試験くらいはできる。サンプル試験は大学で行う等)

発表2.
(発表者:伊吹山集落営電 藤敦氏)
・蓄電池を併設して自給型の電力システムを構築した集落営電は、分散型発電の理想的な形態である。
・東日本大震災以降、大規模集中型から地域分散型の電力システムへという流れが強くなっている。制度改革も進んでおり、2016年4月から、低圧向け電力小売り事業の自由化、2017年4月には一部大企業でネガワット取引が始まり、2020年には発送電分離が予定されている。
・今後、エネルギーリソースアグリゲータ(ERA)という事業が期待できる。エネルギーの需給調整を行う調整力を提供するサービスのことで、需要家に太陽光発電や蓄電池などのリソースを提供することができれば、集落で需給を調整するアグリゲータになることも考えられる。太陽光発電設備を集落で所有することは、流動性の高い金融資産を保有することにもなる。
・集落単位でコミュニティ発電所を営む集落営電は、コミュニティビジネスとしても最適で、サスティナブルは地域活動を担保することに繋がる。
(質疑応答、意見)
・導入コストは、どうか。
 (1軒あたり3.5~5kWの発電装置と蓄電地、需給調整の設備を備えるとして、全体100kW程度で5,000万円くらいか(集落25軒で、1軒あたり200万円程度))
・集落の間での合意形成は得られやすいか。
 (防災面で有利性がある)

発表3.
(発表者:滋賀県立大学 伊丹)
・宮城県南三陸町へ毎年、ボランティア活動に行っており、災害にあった時に、どうしたらよいのだろうか、というのがそもそもの問題意識としてあった。
・彦根市の防災力はどうか。A町をケーススタディにした。自主防災組織を登録していたが、住民は全く意識していなかった。
・町歩きと防災マップづくりをした。地域の人たちと一緒に話し合うことで、昔はこういうところで水害があったとか、教えてもらった。
・災害時、要支援者の対応は今後、考えていく必要がある。
・最終的な成果として、自主防災組織の規約が2017年1月にでき、今年度より組織が動き出した。学生が地域に入り込んで、住民の方の生の声を聞くことは大変、勉強になる。
(質疑応答、意見)
・町民の参加者の年齢は、どうか。こういうことに地域の若者がどう関わることができるのか関心がある。
 (地域の若い人は参加していない。高齢者が多い)
・要支援者はどんな人か。行政の対応は。学生が地域に求めることは。
 (身体障害があって、一人では移動が難しい。民生委員は把握しているが個人情報の壁がある。行政は健康推進員とかは把握している。学生が求めることについては、答えるのが難しい)

発表4.
(発表者:滋賀県立大学 萩原)
・米原市のルッチまちづくり大学の同窓会組織の組織運営体制を整え、ネットワーク体制を構築することが課題だった。
・ルッチまちづくり大学の卒業生在校生を対象にアンケート調査を実施。
・人材育成の課題として、「自分から遠い課題テーマ、活動団体にふれる」「さりげなく、他世代、他団体と交流する」「自分の取り組んでいるテーマ、趣味を振り返り、今の想いをわかちあう」ことが求められている。
・ルッチまちづくり大学のこれからについて、たとえば、在校生が卒業生の今を教えてもらうことが考えられる。他期生とのつながりをつくっていくことが大切である。

全体を通じて
(高田)
・多賀町の協議会の中での議論で、機械を導入しようという話が出ている。山の境界確定が課題。
・防災組織はあるけれど、住民の人が気づいていないということが印象に残った。
・この事業を通して、地域の人と良い関係が築けたことがよかった。
(伊丹)
・地域の人たちが少しでも健康になってもらえるよう、地域とのつながりを大事にして活動していきたい。
・学生たちも地域から多くのことを学ぶことができる。
(藤敦)
・世界的にみて、地域社会の結びつきが弱くなっているが、地域で自分たちの電力を自分たちでつくり、毎月しっかりとお金が入ってくるしくみが出来れば、地域の力も高まってくる。ドイツでは地域で電力システムが出来上がっている。
(萩原)
・このような地域学会のよさは、日頃フィールドで活動して感じたことを多くの人とコミュニケーションをとって、広げていくことができるところにある。

 

 

近江地域学会総会・研究交流大会の開催内容は下記のページにて報告しています。
近江地域学会総会・研究交流大会(2017.9.30) を開催しました
https://coc-biwako.net/archives/4250.html

参加募集「早崎内湖塾 ー早崎内湖のこれからをみんなで考えようー」を開催します(②11.18/③12.16)

COC事業により行われている「公募型地域課題研究」、本学環境科学部 平山奈央子助教による研究事業の一環として企画されている連続講座「早崎内湖塾」。

第2回目、第3回目の募集が引き続き行われています。

以下の内容をご覧の上、ぜひお申込みください。

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早崎内湖塾
―早崎内湖のこれからをみんなで考えよう―

昔の面影が見え始めてきた『早崎内湖』。
身近にあっても、私たちが知らないことはたくさんあります。
テーマについて学び、観察をしながら、早崎内湖との“関わり方”と“内湖のあるべき姿”について、みんなで一緒に考えてみませんか。

第1回 2017年 9月16日(土)9:00~12:00 〈テーマ:魚〉 ※ 開催終了
第2回 2017年11月18日(土)9:00~12:00 〈テーマ:植物〉
第3回 2017年12月16日(土)9:00~14:00 〈テーマ:鳥〉

場  所:早崎内湖
対  象:滋賀県内に居住・働いている方(個人・親子・グループ等 限定15組)
参 加 費:無料(第3回のみ昼食代実費)
共  催︓滋賀県立大学環境科学部,早崎内湖再生保全協議会
応募締切:各実施日の8日前(金曜日)

申込先:
滋賀県立大学 環境科学部 平山奈央子研究室
郵送:〒522-8533 滋賀県彦根市八坂2500 滋賀県立大学環境科学部 平山奈央子宛
Mail:hirayama.n@ses.usp.ac.jp

【 PDF 】早崎内湖塾チラシ
【Excel】応募用紙

近江地域学会研究交流大会-研究発表・事例報告「地域からの報告」発表タイトル

滋賀県立大学「地(知)の拠点整備事業」の一環として設立された「近江地域学会」の平成29年度研究交流大会、午前のプログラムで開催する「研究発表・事例報告『地域からの報告』」にご参加いただく研究発表のタイトルと発表者等をご紹介します。

当日は、ご関心のある発表分科会に分かれてご聴講いただけます。

分科会(1) 地域の未来を考える:地域診断法WS事例・展開報告と認定ファシリテーター制度試案 ―地域診断法研究会企画―

  1. 岸本凌太,多賀中学校 学生
    大滝小学校における地域診断法ワークショップの実践
  2. 小島なぎさ,一般社団法人まちづくり石寺
    彦根市下石寺町での実践と総合計画への展開
  3. 池戸洋臣,東近江市まちづくり協働課
    東近江市五個荘川並における実践と展開
  4. 新村佳嗣,行政書士新村法律事務所 / 地域資源・エネルギー コーディネーター
    多賀町萱原地区における実践と展開
    モデレーター

  • 鵜飼 修(滋賀県立大学地域共生センター 准教授)

 

分科会(2) 地域と連携した共育によるアントレプレナー人材育成・地元定着へ ―起業・企業研究会企画(COC+)―

  1. 上田洋平,滋賀県立大学地域共生センター 助教
    地域共育による人と学びの再生産―滋賀県立大学における地域共育の実践から
  2. 西岡孝幸,滋賀県立大学COC+推進室 COC+推進コーディネーター
    学生の地元定着に向けたサプライチェーンモデルと経験学習―COC+の教育実践を事例として
  3. 辻合貴俊・山田惇敬,滋賀県立大学学生
    新・可視光応答型光触媒の事業化について―大学によるアイデアコンテスト優秀発表事例から
  4. 林正隆,プラスエイチワークス
    特色ある地元企業と学生との創造的なマッチングについて―地元就職マッチングサイト「シガトコはたらく」の取り組みについて
    モデレーター

  • 上田 洋平(滋賀県立大学地域共生センター 助教)

分科会(3) 地域資源・ネットワーク活性による地域課題へのアプローチ(COC公募型地域課題研究報告会)

  1. 高田豊文,滋賀県立大学環境科学部環境建築デザイン学部 教授
    多賀町産木材の民間住宅への利用拡大に向けた調査研究
    (平成28年度滋賀県立大学公募型地域課題研究)
  2. 藤敦正幸,伊吹山集落営電/地域資源・エネルギー コーディネーター
    集落営電~集落単位のコミュニティ発電所~
  3. 伊丹君和,滋賀県立大学人間看護学部人間看護学科 教授
    地域住民の防災意識向上および「防災力」強化に向けた地域ネットワーク構築に関する基礎研究
    (平成28年度滋賀県立大学公募型地域課題研究)
  4. 萩原和,滋賀県立大学地域共生センター 准教授
    地域活動支援および参加促進を目的とした人材育成システムの実装
    (平成28年度滋賀県立大学公募型地域課題研究)
    モデレーター

  • 萩原 和(滋賀県立大学地域共生センター 准教授)

※当日までに変更となる場合もございますのでご了承ください

以上

【全体プログラム】近江地域学会総会・研究交流大会 を開催します(2017.9.30)
http://coc-biwako.net/archives/3999.html

連続講座「早崎内湖塾 ー早崎内湖のこれからをみんなで考えようー」を開催します(①2017.9.16/②11.18/③12.16)

COC事業により行われている「公募型地域課題研究」、本学環境科学部 平山奈央子助教による研究事業の一環として「早崎内湖塾」が企画されました。

以下の内容をご覧の上、ぜひお申込みください。

★ 各回の募集が行われています(2017/10/13追記)
 参加募集「早崎内湖塾 ー早崎内湖のこれからをみんなで考えようー」を開催します(②11.18/③12.16)
 http://coc-biwako.net/archives/4192.html

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早崎内湖塾
―早崎内湖のこれからをみんなで考えよう―

昔の面影が見え始めてきた『早崎内湖』。
身近にあっても、私たちが知らないことはたくさんあります。
テーマについて学び、観察をしながら、早崎内湖との“関わり方”と“内湖のあるべき姿”について、みんなで一緒に考えてみませんか。

第1回 2017年9月16日(土)9:00~12:00  〈テーマ:魚〉
第2回 2017年11月18日(土)9:00~12:00 〈テーマ:植物〉
第3回 2017年12月16日(土)9:00~14:00 〈テーマ:鳥〉

場  所:早崎内湖
対  象:滋賀県内に居住・働いている方(個人・親子・グループ等 限定15組)
参 加 費:無料(第3回のみ昼食代実費)
共  催︓滋賀県立大学環境科学部,早崎内湖再生保全協議会
応募締切:9月8日(金)必着

申込先:
滋賀県立大学 環境科学部 平山奈央子研究室
郵送:〒522-8533 滋賀県彦根市八坂2500 滋賀県立大学環境科学部 平山奈央子宛
Mail:hirayama.n@ses.usp.ac.jp


【 PDF 】早崎内湖塾チラシ
【Excel】応募用紙

近江地域学会研究交流大会 (2017.9.30)研究発表を募集します

滋賀県立大学「地(知)の拠点整備事業」の一環として設立された「近江地域学会」の平成29年度研究交流大会を開催にあたり、下記の要領で研究発表およびポスター発表の募集をいたします。
採択された研究事業・ポスターにつきましては要旨集としてとりまとめ、当日配布させていただきます。
皆様ふるってご応募ください。

1) 総会・研究交流大会 日時・場所
日程:2017年9月30日(土) (総会9:30~)10:10〜16:30
場所:滋賀県立大学 A2-202ほか(滋賀県彦根市八坂町2500)
詳細は、下記URLをご覧ください。http://coc-biwako.net/archives/3999.html

2) 研究交流大会テーマ
SDGsと地域の持続可能性―近江の“BUJIness(ブジネス)”モデル―

3) 主催・共催(※申請中)
主催:近江地域学会、滋賀県立大学
共催:彦根市、長浜市、近江八幡市、東近江市、米原市、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町、滋賀県

4) 研究発表応募資格
研究代表者が発表時に近江地域学会会員であること。
※近江地域学会の入会については右URLをご参照ください http://coc-biwako.net/chiikigakkai.html

5) 研究発表応募日程
2017年9月4日(月) 応募受付締め切り
(2017年9月7日(木) 採否のご連絡 ※事務局より応募者へ連絡)
2017年9月20日(水)  研究発表 要旨締め切り
※発表用PPT等は9月27日(水)までに提出。別途追加配布資料がある場合、各自でご準備ください

6)募集テーマ
地域志向研究、まちづくり活動等、地域づくり全般に関わる内容について発表を受け付けます。
※申込数と内容を鑑み、事務局にてテーマごとに発表分科会を割り振ります。

7) 発表方法
研究発表・事例報告「地域からの報告」(10:20-11:55)において、テーマ別分科会に分れて研究発表を実施。発表の持ち時間は15分、会場からの質疑5分の計20分です。
発表にはパワーポイントを用いることができます。

8) 研究発表の選定について
ご応募いただいた研究発表については、募集テーマ毎に学会運営委員会において検討の後、改めて発表の採否のご連絡をさせていただきます。

9)研究発表要旨の形式について(提出期限:2017年9月20日(水))
研究発表要旨については、レジュメ形式かパワーポイント形式のいずれかを選択して下さい。公開を前提とした内容を準備してください。当日は冊子形式で配布(白黒印刷)し、後日、本学COC事業ウェブサイトでPDFデータを公開しますのでご了承下さい。
レジュメ形式の場合は、A4版で25字×45行×2段組み、図表を含み4頁とします。書式は採択された発表者に対して事務局から提示させていただきます。
パワーポイント形式の場合はスライド24頁をご用意ください。配布資料にはA4版1頁にスライド6頁掲載の形式で掲載します(発表用データではパワーポイント頁数の制限はありません)。

10)ポスター発表について
当日、ポスター発表も行いますので、研究成果等のポスター展示をご希望の方は2017年9月14日(木)までにお申し出ください。詳細をご案内させていただきます。

発表等お申し込み方法
下記リンクより、申込様式を取得の上、期日までに滋賀県立大学地域共生センターまでお申し込みください。
担当:北井・水野 MAIL:coc-biwako@office.usp.ac.jp  お問合せTEL:0749-28-9851

(PDF)研究発表募集 要項
(WORD)研究発表募集 要項

平成29年公募型地域課題研究説明会(相談会)を開催しました

滋賀県立大学が取り組む「地(知)の拠点整備事業」では、連携自治体などから公募した地域課題を元に、学内の研究シーズとマッチングを行って実施する研究事業「公募型地域課題研究」を行っています。
昨年度から、地域課題のニーズと大学の研究シーズのよりよいマッチングを目指し、課題提案を行った自治体担当者と研究公募に参加する本学教員が参加して「公募型地域課題研究説明会(相談会)」を開催しており、本年度も実施しました。

公募型地域課題研究相談会(平成29年度)
日 時:2017年5月16日(火) 16:00〜17:45
場 所:滋賀県立大学交流センター研修室5-6
参加数:23名(連携自治体 8名,学内15名うち教員12名)

本会は、公募型地域課題研究におけるマッチングを向上し、地域課題解決の取り組みと研究成果のいっそうの充実に役立てるため、学内向けに開催しているものです。
自治体担当者と本学の教員が参加し、自治体からは公募提案を行った地域課題の具体的内容について説明を行い、各教員からは専門分野の紹介を行っています。相互の理解を深め合う機会を活かして、公募型地域課題研究や今後の地域志向研究が充実することを期待しています。

開会には、地域共生センターセンター長 田端克行より挨拶を行い、これまでの公募型地域課題研究の実施状況や、マッチングの機会としての本会の意義について紹介しました。
続いて、地域共生センター准教授 萩原和より、公募型地域課題研究の過去4年間の実績を踏まえて、研究の傾向や地域研究が持つ特性等について、学術研究の視点を加えた解説を行いました。

その後、課題提案をいただいた連携自治体の皆様から、3分間プレゼンの形で、提案課題の内容や地域ごとの背景、研究に期待する成果についてご紹介いただきました。提案書類だけでは伝えきれない内容や事業の意図を紹介いただけ、貴重な機会となりました。

本学からは、教員らがそれぞれに取り組んでいる地域志向研究やその他研究分野について紹介を行いました。専門分野の内容や地域課題への応用がイメージしやすいように、過去の実績や、公募型地域課題研究で過去に取り組まれた事例についても紹介されました。

その後、いくつかの質疑応答・意見交換を行い、閉会となりました。
この機会をはじめ、地域と大学の連携・交流の機会を増やすことで、一層の地域志向教育・地域志向研究の充実を目指したいと考えています。

公募型地域課題研究は、この後、研究提案期間および学内採択を経て、実施事業が決定されます。
また昨年度実施された研究事業について成果報告の機会を設けていきますので、ぜひご参加ください。

米原市公募型地域課題研究の展開 ~河内地区にて地域診断法WSを実施しました~

平成28年度、米原市の地域課題について2件の「公募型地域課題研究」が実施されました。そのうちの1件である、『「地域診断法」の実践が地域の将来に対する思考と行動に与える影響」』について本学地域共生センター鵜飼修准教授が研究代表者として取り組みました。

この研究は、米原市において同市の地域担当職員制度を活かした自治会ごとのまちづくりの推進を図る仕組みの構築を目的にしています。モデル自治会において、集落のあるべき未来を考える「地域診断法」のワークショップを実施し、そのせいかを自治会カルテに反映させ、活用することを狙いとする研究です。
※地域担当職員制度・・・自治会からの依頼により、市職員が地域の一員となって、自治会の方々と共に地域課題の解決に取り組む制度

3月26日、公募型地域課題研究の一環として、米原の河内地区でワークショップを実施しました。


タイトル:米原河内区地域診断ワークショップ
日 時:2017年3月26日(日)13時00分~18時00分
場 所:河内会館
参加者:住民12名、役場職員4名、県立大学スタッフ12名 計28名
主 催:萱原区、萱原福祉会
内 容:
13:00 あいさつ・趣旨説明
13:30 ステップ1 あつまる・仲良くなる ステップ2 きく・かたる
14:15 ステップ3 みる・あるく
15:45 ステップ4 はる・つなぐ
16:30 ステップ5 えがく・つたえあう
18:00 終了

冒頭に河内区まちづくり委員より河内区の課題、今後の活動に向けた提言について発表がありました。
その後本学地域共生センター鵜飼修准教授より挨拶と趣旨説明があり、地域診断法ワークショップを行いました。

河内区のいいところ、気になること、昔の暮らしなどについてファシリテーターが中心になり地元住民に聞き取りを行いました。
各グループで発表し共有を行ったのち、まちあるきを行いました。
河内区は梓川の流れる狭險な山あいの地域です。あいにくの雨でしたが、地元住民への聞き取りも交えつつ、石垣の多い街並みや観音などを巡りました。

会館に戻ってからはまちあるきで感じたことを書き出し、グループ分けをして抽出された重要な要素を「フィッシュボーン」の形に並べ替えます。
ファシリテーターは「未来に継承したい、河内区にしかないものは何ですか?」と参加者に問いかけながら、重要な背骨の部分、それに付随するあばら骨の部分を構築していきます。
そして、頭の部分にはもっとも大切な要素が配置され「未来に継承したい河内区の〇〇」というタイトルで示す姿を完成させました。


最後にグループごとに発表をし、終了となりました。
この結果は公募型地域課題研究に反映され、研究結果は、成果報告会にて報告されます。

未来に継承したい河内区の〇〇

  • 1班 「川のそばの魅力ある暮らし」
  • 2班 「自然が生んだ人の結」
  • 3班 「人をつなげるアルペンロード」

 

近江八幡デザイン・カレッジ「近江八幡未来づくりキャンパス」セミナー(2016.11.26.)を開催しました

文部科学省「地(知)の拠点整備事業」の一環として、滋賀県立大学は近江八幡市ならびに地域の事業団体等と連携し、地域人材育成拠点「地域デザイン・カレッジ」の運営に取り組んでいます。

平成27年10月近江八幡市による「近江八幡まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定され、その中で市民と学生が共に創造的・実践的に学ぶ場として「近江八幡未来づくりキャンパス」が提案されました。「近江八幡デザイン・カレッジ」では、これまでの活動をさらに発展させ、平成28年度より「近江八幡未来づくりキャンパス セミナー」の運営に協力しています。

11月26日近江八幡において、第6回目となる「これからのコミュニティづくり」が開催されました。

未来づくりキャンパスセミナー 「これからのコミュニティづくり」
日 時:2016年11月26日(土)14:00~17:00
場 所:近江八幡商工会議所 特別会議室(近江八幡市桜宮町231-2)
参加数:18名(参加7名、主催者関係者11名)
主 催:近江八幡デザイン・カレッジ 近江八幡未来づくりキャンパス
(滋賀県立大学・近江八幡市・近江八幡商工会議所・安土町商工会・株式会社まっせ)

プログラム:
(第1部)話題提供 「これからのコミュニティづくり」
第6回目は、滋賀県立大学 名誉教授 仁連孝昭より話題提供を行い、これからの社会での「コミュニティ」の必要性とともに創造的なコミュニティづくりに欠かせない人々のコミュニケーションのあり方について講話しました。

仁連 名誉教授からは、今後、社会が人口減少を迎える中で、これまでに培われてきた社会システムは維持が困難になるとし、これまでとまったく違ったシステムの創出と、新しいシステムを持った開かれたコミュニティの必要性を示されました。

(第2部)ワークショップ/発表・まとめ
話題提供を受けて、ワークショップでは「災害時、電気が止ったときどのように生活を維持していくか」をテーマに、既存の社会システムが危機に陥ったとき、生活を維持するために必要なコミュニティの役割等について意見を出し合い、考えました。

「電気が止った」ことを想定すると、家電製品はもちろん、水、ガソリンなどの燃料不足、冷暖房等の設備が使えないことなど、様々な困難が考えられました。日頃、大がかりな社会システムで運用され、安心して使っている仕組みがなくなることを想定すると、代替する仕組みを考え出すことはとたんに難しくなり、なかなが意見がでない場面もありました。
そのうち、ローカルで使える電力システムや、蓄電の仕組み(電気自動車の利用なども含む)の普及などエネルギーの確保について意見が集まり始め、またそれぞれの仕組みを利用し合え、考え合えることの重要さから「市民の意見が出やすい仕組み」や「居住者の多様性」「参加しやすい・声をかけやすい」活動や団体づくりなど、市民参加とコミュニケーションの重要性にも意見が集まりました。
また、様々な経験によって生きる力を培えているかどうか、という部分にも議論がおよび「教育」の方向性や多様な「体験」をしていること、なども必要な要素として議論されました。

意見を交わす中で、市民が地域づくりに参加して自発的に意見を言うこと、自立した市民によるまちづくりが行われていること、ということが、いざというときの暮らしの維持にもつながる、と「市民参加」について意見が集まったことが印象的な意見交換となりました。

(第3部)滋賀県立大学COC公募型地域課題研究報告会(近江八幡市)
最後に、第3部として、平成27年度に実施された滋賀県立大学COC公募型地域課題研究事業の近江八幡市域での研究事業について成果報告を行いました。

ここでは、平成27年度に実施され「未来づくりキャンパスセミナー」とも関連の深い以下2つの研究事業の報告を行いました。
 ①近江八幡市における新しい人材育成拠点の実践と検証
  研究代表者:松岡拓公雄(亜細亜大学/滋賀県立大学名誉教授)
  地域連携研究員:田口真太郎(㈱まっせ)、根津暁子(NPO法人百菜劇場)
 ②西の湖の葦を利用した仮設パヴィリオンの基本デザイン
  研究代表者:白井宏昌(環境科学部・教授)
  地域連携研究員:田口真太郎(㈱まっせ)
  研究分担者:松岡拓公雄(滋賀県立大学名誉教授)、永井拓生(環境科学部・助教)

本学名誉教授 松岡からは「近江八幡市における新しい人材育成拠点の実践と検証」事業の報告とともに、平成25年度に実施された公募型地域課題研究から継承・発展してきた近江八幡市での地域資源を活かしたまちづくりについて経緯をふまえた実施報告を行いました。
一連の活動の中では、次の成果報告にある西の湖の葦利用の活動へも派生するなど、継続した地域連携活動によって各分野で実践の機会を作りだしています。
昨年度の研究は、市の「まち・ひと・しごと創生会議」とも連携し、様々な立場の人が参加する中でまちづくりについて議論をする場「未来づくりキャンパス」と、今回第6回の開催となった「未来づくりキャンパスセミナー」へとつながりました。

続いて、「西の湖の葦を利用した仮設パヴィリオンの基本デザイン」について、研究分担者の本学助教 永井から報告を行いました。
本研究事業は平成28年度も継続して取り組まれており、9月には「葦パヴィリオン」として葦だけを使った構造物「葦ドーム」の組み立て・展示が行われました。成果報告では、その作業経過も紹介しながら、そこに至る設計・計画段階にあたる平成27年度事業を紹介しました。
実際に形になった「葦ドーム」の造形を目にしながら、前段階に実施された構造設計や載荷試験を通じた検証について説明され、構造設計・耐震設計の専門分野を活かしてまちづくりに貢献する研究の視点が紹介されました。
この活動は、まちなかの空間創出に葦素材を活用した構造物を活用していくという目的からも、継続して実施し、空き家活用やアートなどとのコラボレーションにも発展したい、とこれからの構想も紹介しました。

閉会
最後に「近江八幡未来づくりキャンパス」代表の仁連から、来年度の取り組みへの継続した参加を呼びかけ、閉会となりました。

本年度に開催を計画していた「未来づくりキャンパスセミナー」は本6回目の開催で終了となりました。
引き続き検討会で計画を行い、今後の取り組みへとつなげて参ります。
引き続き当ウェブサイトでの発信を行いますので、ぜひ積極的にご参加ください。

公募型地域課題研究(近江八幡市)による「ヨシドーム」の展示が始まりました

COC事業の研究分野の中で行っている「公募型地域課題研究」は、連携自治体から公募した地域課題に対して、学内の研究者が研究提案を行い、「地域連携研究員」とともに課題解決に取り組む地域志向の研究事業です。

環境科学部 環境建築デザイン学科 白井宏昌准教授が昨年度から近江八幡市にて取り組む「地域資源『葦』の新しい活用方法についての提案と実践:『葦』を用いた『まちの遊休空間』の再生に関する研究」(研究分担者:同学科 永井拓生助教、亜細亜大学 松岡拓公雄教授(本学 名誉教授)/地域連携研究員 株式会社まっせ 田口真太郎)において、このたびヨシを使った壮大なパビリオン「ヨシドーム」が完成し、屋外展示が行われています。

■「ヨシドーム」展示期間

 期間:2016年9月16日(金)~9月末
 場所:お食事処「和でん」広場(近江八幡市多賀町743)
 ※ 9月17日~18日の両日は「八幡堀まつり」に合わせてライトアップされます
 

2016年9月16日(金)10:00~10:20
「ヨシドーム」完成を受けた落成式が執り行われました。
主催者として、滋賀県立大学理事 濱﨑一志および、株式会社まっせ代表取締役社長 山本昌仁氏から挨拶した後、本学環境科学部建築デザイン学科 永井助教 から事業の経過報告をいたしました。
ヨシドームの構想は公募型地域課題研究で取り組まれてきた西の湖の観光拠点の創出を目指す研究事業から継続し、その地に育成するヨシの活用について新たな提案を行う中で試行されました。
ヨシ材をふんだんに使ったドームデザインの構想から、学生らが16日間かけて行った組み立て作業について改めて紹介しました。
 
続いて来賓挨拶として、作業・展示の会場をご提供いただいた「和でん」を経営する 株式会社和田増 代表取締役社長 和田育郎氏、近江八幡市総合施策部理事 今井良治氏から祝辞をいただきました。
作業過程を見守っていただいた和田氏からは、八幡堀まつりの期間などを通して、多くの方の目に触れ、にぎわいを生んでほしい、とエールをいただきました。
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その後、関係者が集いテープカットを執り行い、ヨシドームの内部がお披露目されました。
ヨシが湿気を吸収しているためか、ドーム内は外よりも涼しい空気に感じられました。
また、2万本のヨシをカットして全て手作業で複雑に汲み上げられたドームの造形自体も大きな関心を集めていました。
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落成式終了後、組み立てに携わった学生らが中心となり、懇親会が催されました。
会の冒頭には、学生グループでリーダーを務めた本学環境科学部建築デザイン学科 4回生 木下潤一さんから挨拶があり、16日間すべてに参加して作り上げた思い出や達成感とともに、ヨシドームが八幡堀周辺での憩いの場所を作りだし、ヨシが新たな観光資源になっていくように、と今後への期待を話されました。

このヨシドームは、9月17日(土)~18日(日)には「八幡堀まつり」において八幡堀のライトアップと合わせてライティングを施して展示される他、9月末まで「和でん」広場にて見ていただくことができます。
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なお、10月10日から11月末まで、たねやグループの「ラ コリーナ近江八幡」(近江八幡市北之庄町615-1)敷地内に移設され、展示されることが決まっています。

ぜひ一度、壮大なヨシの造形を見に訪れてみてください。

組み立ての過程、展示についての最新情報は、Facebookページでご覧いただけます。
Facebook:滋賀県立大学環境建築デザイン学科ヨシドームプロジェクト

現場は地域だ!地域まちづくりフォーラムにて滋賀県立大学COC 公募型地域課題研究報告会(米原市)が実施されました

9月1日、ルッチプラザにおいて、米原市地域振興課が主催する「現場は地域だ!地域まちづくりフォーラム 〜地域創造支援事業&地域担当職員制度 成果報告会〜」が実施されました。
今回のフォーラムでは、“地域に寄り添う”というテーマで、「地域創造支援事業」と「地域担当職員制度」の二つの事業の成果報告会が行われ、その中で「地域担当職員制度」とコラボレーションし、平成27年度に実施した「公募型地域課題研究」の成果報告がなされました。

※地域創造支援事業・・・米原市の旧4地域頃に設置された「地域創造会議」が主体となり、地域の特色ある多様なまちづくり活動や、地域課題の解決に向けた取り組みを支援するための制度
※地域担当職員制度・・・自治会からの依頼により、市職員が地域の一員となって、自治会の方々と共に地域課題の解決に取り組む制度
※公募型地域課題研究・・・COC事業研究活動の一環であり、連携協定を結んでいる自治体などから挙る地域課題に対して、本学の教員が研究計画を考案し、地域で取り組みを行われている「地域連携研究員」とともに研究活動を行う事業

現場は地域だ!地域まちづくりフォーラム
〜地域創造支援事業&地域担当職員制度 成果報告会〜

日 時:2016年9月1日(木)19:00~21:00
場 所:米原ルッチプラザ(滋賀県米原市長岡1050番地1)
主 催:米原市地域振興課
参加者:59名
内 容:
19:00~ 開会・あいさつ
19:05~ 地域創造支援事業 平成27年度実績報告
1.NPOおうみ地域人権・文化・スポーツ振興会 池田真人氏
2.わっか 代表 振角大祐氏
19:45~ 地域担当職員制度 成果報告 (平成27年度公募型地域課題研究)
1.井之口自治会 池田新一前区長・三輪直之(地域連携研究員)
『「地域診断法」の実践が地域の将来に対する嗜好と行動に与える影響』
20:05〜 講評 滋賀県立大学地域共生センター准教授 鵜飼修
20:40〜 閉会あいさつ・閉会

はじめに、米原地域創造会議座長、前田利之氏から開会挨拶がありました。
その後、2団体から「平成27年度 地域創造支援事業」の成果報告が行われました。
1つ目の報告は、NPO夫人おうみ地域人権・文化・スポーツ振興会の池田真人氏による、「花嫁行列と長持唄in大内宿」でした。
花嫁行列を福島の大内宿で取り行うに至った経緯や、花嫁行列を開催するまでの課題や苦労、成功談・失敗談を赤裸々に語っていただきました。

2つ目の報告は、わっか 代表 振角大祐氏による、「米原地域での子どもたちの居場所・子育て支援拠点づくり事業」でした。
わっかの活動のきっかけ、子どもたちの居場所を広げるまでに至った地道な活動、利用者の声、現状の課題等を紹介いただきました。

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続いて、地域連携研究員の三輪直之氏より、地域担当職員制度・公募型地域課題研究の成果報告がありました。
この研究では、米原市の井之口集落の協力を仰ぎ、米原市の地域職員制度を生かした自治会毎のまちづくりの推進を図る仕組みの構築を目的とし、地域職員制度研修会、地域診断ワークショップを開催しました。
取り組みの結果、「未来に継承した井之口ほのぼの景観」「未来に継承したい井之口の水のある暮らし」という未来のビジョンを共有し、地域住民のみならず、関係者の地域志向を強化することができたという成果が報告としてあげられました。

また、井之口自治会前区長の池田新一氏より総括をいただき、「地域診断は、外部の人からの斬新な目、意見を頂けるので自治会の刺激になり、地域の素晴らしい資源を”再発見”できる機会なので、他の自治会も取り組むべきである」という、今後の取り組みにつながるお言葉をいただきました。

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最後に、本学地域共生センター准教授 鵜飼修より「何のために地域を解決するための活動をするのか?という認識が地域住民の間で共有されていない。”地球に一つだけの地域”であるのだから、どのような要素のつながりで地域が構成されているか、その要素をどう生かすかを皆で考えることが必要である」という総括と各発表の講評をいただきました。
最後に地域振興部長の本田氏から閉会の挨拶をいただき、締めくくりとなりました。

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フォーラムには60名近い地域、自治体の方々が参加し、質疑応答の場面で登壇者と意見を交わしました。
いただいたご意見は今後の活動へ活かし、他の連携自治体でも引き続きこのような成果報告・意見交換の場を作って参ります。これからも皆様のご参加をよろしくお願いいたします。

近江地域学会総会・研究交流大会(2016.8.11) 分科会の開催報告

2016年8月11日(木祝)滋賀県立大学A2-202教室において、大学COC事業の一環として設立した「近江地域学会」の第3回通常総会とともに研究交流大会を開催しました。
当日は、地域活性化センター理事長 椎川 忍氏からの基調講演の他、3つの分科会に分かれた研究発表、パネルディスカッションを行いました。
県内各地から地域づくりにご関心高い101名の方にご参加いただきました。

「近江地域学会」についてはこちらのページをご覧ください。

近江地域学会 総会
研究交流大会「地域づくり・人づくり・仕事づくり」

日 程:2016年8月11日(木祝)(総会9:30~)10:10〜16:30
場 所:滋賀県立大学 A2-202ほか(滋賀県彦根市八坂町2500)
参加者:101名
主 催:近江地域学会、滋賀県立大学
共 催:彦根市、長浜市、近江八幡市、東近江市、米原市、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町、滋賀県

ここでは、午前中に開催したプログラム「研究発表・事例報告「地域からの報告」」について、各分科会の内容を報告します。

研究発表・事例報告「地域からの報告」

「地域からの報告」では、応募があった研究発表・事例報告について、分科会に分かれ、各3テーマの発表を行いました。

分科会(1) 地域資源を活かした地域活性化

  1. 福野 憲二(今郷好日会)
    甲賀市今郷区の滋賀県近隣景観形成協定締結に至るまちづくり活動事例報告
  2. 宮永 幸則(合同会社地域資源総合研究所・代表社員)
    地産地消の仕組みで地域農業を元気にする!―甲良丼・自給率100%どんぶりを活用したまちおこし―
  3. 伊賀並 正信(みんなの家EH)
    米原市上板並集落の取り組み

モデレーター:上田 洋平(滋賀県立大学地域共生センター助教)

分科会1では、「地域資源を活かした地域活性化」をテーマに、3件の事例報告に続き、質疑・意見交換が行われました。
1件目は、福野憲二氏(今郷好日会)による「甲賀市今郷区の滋賀県近隣景観形成協定締結に至るまちづくり活動」についての事例報告でした。報告では、花火鉢による街道美化活動に始まった小さな区民活動が、甲賀市との協働事業としてのまちづくり活動に展開し、さらには「滋賀県近隣景観形成協定」の締結に向けた取組などに発展してきた経緯について紹介されました。

2件目は、宮永幸則氏(合同会社地域資源総合研究所・代表社員)による「地産地消の仕組みで地域農業を元気にする! -甲良丼・自給率100%どんぶりを活用したまちおこし 」についての事例報告でした。報告では、甲良町産の食材を使って地域課題の解決を目指す「ソーシャル丼」としての開発に向けた取組状況や今後の展開について発表されました。

3件目は、伊賀並正信氏(みんなの家EH)による「みんなの家EH ~米原市上板並集落の取り組み」についての事例報告でした。報告では、「地域の隠れた資産」と「小商い」をキーワードに、配色サービス、災害食づくり、薪の製造・販売などで地域課題の解決に挑む「コミュニティ・ビジネス」への取り組みについて、事例を交えながら紹介されました。

報告後の質疑・意見交換の中で、若者とのつながりをどう創っていくかが話題となりましたが、発表者からは、地道な取組を継続することでつながりの輪が大きくなること、若者の特性を踏まえフェイスブックなどを通じた情報発信が大切である などの発言がありました。

最後に、モデレーターの上田洋平(本学地域共生センター・助教)より、人口減少に伴い地域で「生き延びる」ことが再び共通の目的となりつつある中、あらゆる地域資源をつなぎ合わせ、地域の「活性化」というよりむしろ「文化再生」を目指すことが大切であること、そのためにも、「食べ物」に価値を付加して「食事」にするといった「モノ」から「コト」への視点を大切にしつつ、「ビジネス」から「ブジ(無事)ネス」への転換を進めることが今後ますます重要になってくると指摘し、分科会を締め括りました。
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分科会(2) 地域資源を活かした人材育成

  1. NPO法人環人ネット
    ふるさと深いい学び塾(滋賀県「美の滋賀」創造事業採択事業)
  2. 辻 博子(一般社団法人滋賀グリーン購入ネットワーク 事務局長)
    「地域エネルギー研究会」活動報告
    ~再生可能エネルギー活用による地域づくりの事例研究~
  3. 三輪 直之(米原市地域振興課 主査)
    「地域診断法」の実践が地域の将来に対する思考と行動に与える影響
    (平成27年度滋賀県立大学公募型地域課題研究)

モデレーター:田中 光一(NPO法人環人ネット)

①「ふるさと 深いぃ学び塾:滋賀県 地域の元気創造・暮らしアート事業」について、辻村琴美氏(特定非営利活動法人コミュニティ・アーキテクトネットワーク)より、②「『地域エネルギー研究会』活動報告~再生可能エネルギー活用による地域づくりの事例研究~」について、辻博子氏(一般社団法人滋賀グリーン購入ネットワーク)より、③「『地域診断法』の実践が地域の将来に対する思考と行動に与える影響(※平成27年度公募型地域課題研究)」について、三輪直之氏(米原市役所地域振興部地域振興課)より報告がありました。

①は県内の各地域にスポットをあて、見て、聞いて、触れて、食べて、滋賀の「深いぃ
美」を五感で学ぶ連続講座を開催し、地域の魅力を発信できる人材を育てていこうという取組みで、成果をユーチューブで配信するなど、発信の仕方にも工夫しています。② は滋賀GPN関係者の発案から真庭バイオマスツアーを開催し、それを機に昨年7月、研究会が発足。以降、2ヶ月に1回程度、「地域エネルギー」をテーマに勉強会や見学会を開催し、各地域で自主的に活動するリーダーの輩出、そのための情報交換の場づくりを目指して活動しています。③は自治会からの申請により市職員を派遣する米原市の『地域担当職員制度』をベースとして、モデル自治会での地域診断ワークショップによる地域ビジョンづくりの試みと人材育成についてです。

これらに対して、参加者の状況や事業の波及効果等の質問があり、外から人が訪れることによって、新たに地域の女性グループが誕生するという嬉しい報告や、滋賀県での再生可能エネルギー普及の可能性について、自治体職員と地域との関わり等についてコメントがありました。

またモデレーターの田中光一氏(特定非営利活動法人コミュニティ・アーキテクトネットワーク)から、人材育成のしくみについて共通の問いかけがあり、「人が集う場をつくる。楽しく人を集めること。そこから生み出す」(辻氏)。「行政職員と違って一般の人がまちづくりに継続して関わる余裕はない。巻き込むことが難しいので、継続できる人材は保障できない」(辻村氏)。「継続できる組織が必要。自治会以外にまちづくり協議会などのしくみが必要」(三輪氏)との応答がありました。最後に、地域を見つめ直し、そこに住んでいる人の生き方を変えていく。ゆるやかなネットワークをつくりながら、人づくり、持続可能な地域づくりを進めることが共通することとして確認されました。
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分科会(3) 空き家利用・リノベーションによる地域活性化(COC公募型地域課題研究報告会(彦根市))

  1. 川井 操(滋賀県立大学環境科学部環境建築デザイン学科 助教)
    彦根市・琵琶湖湖岸エリアの空き店舗改修による地域拠点の創出に関する実践的研究
    (平成27年度滋賀県立大学公募型地域課題研究)
  2. 永井 拓生(滋賀県立大学環境科学部環境建築デザイン学科 助教)
    八坂町プロジェクト-空き家の学生シェアハウスへの再生活用
    (平成27年度滋賀県立大学公募型地域課題研究)
  3. 小島 なぎさ(一般社団法人まちづくり石寺 理事・事務局)
    彦根市下石寺集落の取り組み

モデレーター:鵜飼 修(滋賀県立大学地域共生センター 准教授)

分科会3では、「空き家利用・リノベーションによる地域活性化(COC公募型地域課題研究報告会(彦根市))」というテーマで2件の公募型地域課題研究の報告会と1件の地域活動の報告がなされ、空き家という地域資源を用いた地域活性化事例の具体的な報告を通して、改修過程、改修前後の地域との関わり方、活用の仕方についての議論が展開されました。

1件目の報告は川井操氏(滋賀県立大学学環境科学部助教)による、「彦根市・琵琶湖湖岸エリアの空き店舗改修による地域拠点の創出に関する実践的研究(※平成27年度公募型地域課題研究)」でした。コンビニの跡地を「VOID A PART」という地域拠点として運営者でもある連携研究員と意思疎通を図りながら改修を行う過程と、完成した「VOID A PART」の活用状況が報告されました。改修コンセプトである「マッシュアップ(混ぜ合わせる)」という概念がまちづくりの諸活動においてのキーワードとなり得ることが示唆されました。

2件目の報告は永井拓生氏(滋賀県立大学環境科学部助教)と学生による、「八坂町プロジェクト-空き家の学生シェアハウスへの再生活用(※平成27年度公募型地域課題研究)」でした。近年空き家が目立つ八坂町の空き家の一軒を、ハード面では構造を重視し、ソフト面では地域との関わりを重視した、学生用シェアハウスとして改修する研究活動について報告されました。一連の取組みは、地域との関係構築の重要性に着目しながら現在も展開されています。

3件目は、小島なぎさ氏(一般社団法人まちづくり石寺 理事・事務局)から「彦根市下石寺集落の取り組み」についての事例報告でした。空き家を改修した「コミュニティスペース ほほえみハウス」を拠点とした一般社団法人まちづくり石寺の運営体制や取り組み、学生シェアハウス「エコ民家」のコンセプトについての報告でした。この事例報告により、改修した空き家の活用の仕組みと地域住民との関わり方のノウハウを共有できました。

その後の意見交換と総括では、空き家を持つ自治体との連携の仕方や、主体となる学生の意欲や4年という短い学生生活の中で継続して地域にコミットする体制作りの必要性について意見が交わされました。
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分科会報告

それぞれの分科会の成果はパネルディスカッション冒頭で各モデレーターから会場へ報告・共有を行いました。特に、キーワードとなった言葉や、重要と思われるポイントを2つ挙げパネルディスカッションでの議論へとつなげました。
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近江地域学会総会・研究交流大会の開催内容は下記のページにて報告しています。
近江地域学会総会・研究交流大会(2016.8.11) を開催しました
http://coc-biwako.net/archives/2657.html

近江地域学会研究交流大会-研究発表・事例報告「地域からの報告」発表タイトル

滋賀県立大学「地(知)の拠点整備事業」の一環として設立された「近江地域学会」の平成28年度研究交流大会、午前のプログラムで開催する「研究発表・事例報告『地域からの報告』」にご参加いただく研究発表のタイトルと発表者等をご紹介します。

当日は、ご関心のある発表分科会に分かれてご聴講いただけます。

分科会(1) 地域資源を活かした地域活性化

  1. 福野 憲二(今郷好日会)
    甲賀市今郷区の滋賀県近隣景観形成協定締結に至るまちづくり活動事例報告
  2. 宮永 幸則(合同会社地域資源総合研究所・代表社員)
    地産地消の仕組みで地域農業を元気にする!―甲良丼・自給率100%どんぶりを活用したまちおこし―
  3. 伊賀並 正信(みんなの家EH)
    米原市上板並集落の取り組み
    モデレーター

  • 上田 洋平(滋賀県立大学地域共生センター助教)

 

分科会(2) 地域資源を活かした人材育成

  1. NPO法人環人ネット
    ふるさと深いい学び塾(滋賀県「美の滋賀」創造事業採択事業)
  2. 辻 博子(一般社団法人滋賀グリーン購入ネットワーク 事務局長)
    「地域エネルギー研究会」活動報告
    ~再生可能エネルギー活用による地域づくりの事例研究~
  3. 三輪 直之(米原市地域振興課 主査)
    「地域診断法」の実践が地域の将来に対する思考と行動に与える影響
    (平成27年度滋賀県立大学公募型地域課題研究)
    モデレーター

  • 田中 光一(NPO法人環人ネット)

分科会(3) 空き家利用・リノベーションによる地域活性化(COC公募型地域課題研究報告会(彦根市))

  1. 川井 操(滋賀県立大学環境科学部環境建築デザイン学科 助教)
    彦根市・琵琶湖湖岸エリアの空き店舗改修による地域拠点の創出に関する実践的研究
    (平成27年度滋賀県立大学公募型地域課題研究)
  2. 永井 拓生(滋賀県立大学環境科学部環境建築デザイン学科 助教)
    八坂町プロジェクト-空き家の学生シェアハウスへの再生活用
    (平成27年度滋賀県立大学公募型地域課題研究)
  3. 小島 なぎさ(一般社団法人まちづくり石寺 理事・事務局)
    彦根市下石寺集落の取り組み
    モデレーター

  • 鵜飼 修(滋賀県立大学地域共生センター 准教授)

※当日までに変更となる場合もございますのでご了承ください

以上

【全体プログラム】近江地域学会総会・研究交流大会 を開催します(2016.8.11)
http://coc-biwako.net/archives/2427.html

近江地域学会研究交流大会 (2016.8.11)研究発表を募集します

滋賀県立大学「地(知)の拠点整備事業」の一環として設立された「近江地域学会」の平成28年度研究交流大会を開催にあたり、下記の要領で研究発表の募集をいたします。
採択された研究発表につきましては要旨集としてとりまとめ、当日配布させていただきます。
皆様ふるってご応募ください。

1) 総会・研究交流大会 日時・場所
日程:2016年8月11日(木祝) (総会9:30~)10:10〜16:30
場所:滋賀県立大学 A2-202ほか(滋賀県彦根市八坂町2500)
詳細は、下記URLをご覧ください。http://coc-biwako.net/archives/2427.html

2) 研究交流大会テーマ
 地域づくり・人づくり・仕事づくり

3) 主催・共催(調整中)
主催:近江地域学会、滋賀県立大学
共催:彦根市、長浜市、近江八幡市、東近江市、米原市、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町、滋賀県

4) 研究発表応募資格
研究代表者が発表時に近江地域学会会員であること。
※近江地域学会の入会については右URLをご参照ください http://coc-biwako.net/chiikigakkai.html

5) 研究発表応募日程
 2016年7月11日(月) 応募受付締め切り
 (2016年7月15日(金) 採否のご連絡 ※事務局より応募者へ連絡)
 2016年8月1日(月)  研究発表 要旨締め切り
 ※発表用PPT等は8月8日(月)までに提出。別途追加配布資料がある場合、各自でご準備ください

6)募集テーマ
地域志向研究、まちづくり活動等、地域づくり全般に関わる内容について発表を受け付けます。
※申込数と内容を鑑み、事務局にてテーマごとに発表分科会を割り振ります。

7) 発表方法
研究発表・事例報告「地域からの報告」(10:20-11:55)において、テーマ別分科会に分れて研究発表を実施。発表の持ち時間は15分、会場からの質疑5分の計20分です。
発表にはパワーポイントを用いることができます。

8) 研究発表の選定について
ご応募いただいた研究発表については、募集テーマ毎に学会運営委員会において検討の後、改めて発表の採否のご連絡をさせていただきます。

9)研究発表要旨の形式について(提出期限:2016年8月1日(月))
研究発表要旨については、レジュメ形式かパワーポイント形式のいずれかを選択して下さい。公開を前提とした内容を準備してください。当日は冊子形式で配布(白黒印刷)し、後日、本学COC事業ウェブサイトでPDFデータを公開しますのでご了承下さい。
レジュメ形式の場合は、A4版で25字×45行×2段組み、図表を含み4頁とします。書式は採択された発表者に対して事務局から提示させていただきます。
パワーポイント形式の場合はスライド24頁をご用意ください。配布資料にはA4版1頁にスライド6頁掲載の形式で掲載します(発表用データではパワーポイント頁数の制限はありません)。

発表等お申し込み方法
下記リンクより、申込様式を取得の上、期日までに滋賀県立大学地域共生センターまでお申し込みください。
担当:北井・水野 MAIL:coc-biwako@office.usp.ac.jp  お問合せTEL:0749-28-9851

(WORD)研究発表募集 要項
(PDF)研究発表募集 要項

平成28年度公募型地域課題研究相談会を開催しました

滋賀県立大学が取り組む「地(知)の拠点整備事業」においては、連携自治体などから公募した地域課題を元に、学内の研究シーズとマッチングを行い実施する研究活動「公募型地域課題研究」を行っています。
本年で4期目の実施となるこの研究事業ですが、これまでの実績から制度の課題を整理し、よりよい地域課題ニーズと大学の研究シーズのマッチングを目指し、学内向けに初めてとなる「公募型地域課題研究相談会」を開催しました。

公募型地域課題研究相談会(平成28年度)
日 時:2016年5月13日(金) 16:30〜18:00
場 所:滋賀県立大学交流センター研修室
参加数:23名(連携自治体 8名,学内15名うち教員9名)

本会は、公募型地域課題研究による地域課題ニーズと研究シーズのマッチングの向上を図り、研究成果のいっそうの充実に役立てるため、学内向けに開催したものです。

これまでの実施を踏まえて、新たに自治体担当者が地域課題の具体的内容について説明を行える機会や、各教員や学科毎に取り組んでいる地域志向研究の分野や内容を紹介する機会を設け、相互の理解を深め合うことから、今後実施される公募型地域課題研究の充実をねらっています。

冒頭には、地域共生センターセンター長 濱崎一志より、COC事業および公募型地域課題研究について改めて紹介しました。
その後、公募への課題提案をいただいた連携自治体の各担当者の皆様から、3分間プレゼンの形で、提案課題の具体的内容や地域ごとの背景などについてご紹介いただきました。写真資料も交え、提案書類だけでは伝えきれない内容や提案意図などを紹介いただく機会となりました。
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本学からは、参加した各教員が自身が取り組む地域志向研究やその他研究分野について紹介を行いました。また各学部・学科を代表する形で参加した教員が、それぞれの学科で取り組む専門領域等について説明を行いました。
全参加者の紹介終了後には、名刺交換の時間を設け、3分間プレゼンでの紹介をきっかけとしたざっくばらんな意見交換を行う時間をとりました。
個別の教員に具体的な相談を行う機会を設けたことで、マッチングの精度が高まることに期待しています。
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この機会をはじめ、地域と大学の連携・交流の機会を増やすことで、一層の地域志向教育・地域志向研究の充実を目指したいと考えています。

本年度の公募型地域課題研究は、この後、研究提案期間および学内採択を経て、実施されていきます。
また昨年度の研究事業について成果の地域還元を行う機会を設置していきます。
多くの皆様のご参加をお願いいたします。

「地域と大学がともに学び合う関係づくり」 米原デザイン・カレッジフォーラムを開催しました

滋賀県立大学では文部科学省「地(知)の拠点整備事業」の一環として、米原市及び地域の市民団体、事業団体等が連携し、地域人材育成拠点「米原デザイン・カレッジ」の運営や、学術志向にとらわれない地域志向研究「公募型地域課題研究」に取り組んでいます。

このたびの機会では、平成26年度に伊吹山系で実施した「公募型地域課題研究」の研究成果報告および、9月に実施した「地域再生システム論/特論」での学生らの提案報告を行うと共に、第2部として「米原デザイン・カレッジ」の活動の一環として人材育成に関わるミニレクチャーを実施しました。

催事名:
「地域と大学がともに学び合う関係づくり」
米原デザイン・カレッジフォーラム 滋賀県立大学COC公募型地域課題研究報告会(米原市)

日 時:2015年11月22日(日)13:30~15:30頃
場 所:米原市上野会館(米原市上野1047)
参加数:18名
主催:米原デザイン・カレッジ(滋賀県立大学、米原市、ルッチまちづくりネット)
共催:伊吹山観光振興会

プログラム:
13:30 開会
 ■第1部
13:35 公募型地域課題研究の趣旨説明と米原市における研究事業報告
    「伊吹山水系および霊仙山水系の湧水管理におけるナレッジ(伝統知)の継承」
    萩原 和(滋賀県立大学地域共生センター准教授)
13:55 「地域再生システム論/特論」米原チームの成果報告
    「私たちが考える上野人はこんな人!
                ―上野人の上野人による上野人のための上野学校」
    学生メンバーおよび、近江環人地域再生学座生
14:20 休憩
 ■第2部
14:30 米原デザイン・カレッジ人材育成講座
    ミニレクチャー「地域と大学が協働する際に心がけたいこと」
15:30 閉会

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 会冒頭、地域共生センター准教授 萩原和と、助教 上田洋平から趣旨の紹介と挨拶を実施、大学が今地域に求められている役割や、その中での本学の取組みについて紹介しました。

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 まずは第1部として、平成26年度公募型地域課題研究によって 地域共生センター准教授 萩原が実施した研究事業「伊吹山水系および霊仙山水系の湧水管理におけるナレッジ(伝統知)の継承」の研究成果について地元への成果還元として報告を実施しました。
 この研究は伊吹山近辺の3集落を対象に、地域での資源管理の取組みをヒアリングやワークショップから解き明かし、持続的な管理を目指して仕組みの整理を行うと共に、それらの知識を活かした環境教育の取組みへの展開を目指すものです。地域への調査の実施とあわせて環境教育の実践試行としてスノーシューハイクの企画も実施しました。
本会会場となった米原市上野地区でも調査が行われましたが、当日は米原市上丹生の例を元に紹介を行いました。

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 続いて、学生からの報告として上野地区を対象に9月に実施した「地域再生システム論/特論」の成果発表を行いました。
 学生からは1日の現地フィールドワークやその後の議論を経て、魅力がある地域を意欲を持って発信できる地域人材「上野人」を育成するための「上野学校」の開講について提案。修得が望まれる知識が月ごとに学べる連続講座の仕組み・修得コースのアイデアが紹介されました。
 参加いただいた地元の方からは、地域活動のご苦労などのご意見や、いずれかの講座の実現に向けて前向きなコメントが寄せられ、今後も学生とのつながりが育まれそうな様子が見られました。

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 第2部として実施した「米原デザイン・カレッジ人材育成講座 ミニレクチャー『地域と大学が協働する際に心がけたいこと』」では、近江八幡市島町で取り組まれた松明復活の活動を題材に、若者や女性が地域活動へ参加しやすい工夫などについて、上野地区での実践や先日開催された「伊吹山奉納太鼓踊」の活動などの事例から意見交換を行いました。
 発表した学生らも参加し、自分たちの出身地域での地域参加の現状を紹介し、話題を提供しました。

意見交換でそれぞれの親睦も深まり、今後の取組みが期待されます。今後の「米原デザイン・カレッジ」の活動を通じても、これらの動きを受けて検討して参ります。

滋賀県立大学COC公募型地域課題研究 報告会(長浜市)を開催しました

滋賀県立大学 地(知)の拠点整備事業の一環として、平成26 年度に実施した「公募型地域課題研究」の成果を地域へ還元するとともに、地域人材や行政職員などから地域課題の聴取を行い、今後の地域づくり活動の課題整理や方向性の検討をさらに深めるため、各地域で研究成果報告会を開催しています。
今回は、長浜市・米原市を対象に実施された研究事業について、主な活動場所であった余呉地域を会場としました。

催事名:
地域と大学の連携による地域づくり
滋賀県立大学COC 公募型地域課題研究 報告会(長浜市)

日 時:2015年11月19日(木)19:00~21:00
場 所:余呉山村開発センター(長浜市余呉町中之郷1158)
参加数:33名
主 催:滋賀県立大学
共 催:長浜市・米原市・まいばら空き家対策研究会

プログラム:
19:00 開会 開会挨拶
19:10 研究報告(公募型地域課題研究報告)
  「湖北地域の中山間地域における空き家の現状とその活用」
   滋賀県立大学地域共生センター センター長  濱﨑 一志
19:45 「新たな結」事例紹介1 「みんなの家」の取組み
   伊賀並 正信さん(米原市上板並)
20:05「新たな結」事例紹介2 「さきち」の取組み
   松本 長治さん(長浜市杉野)
20:20 休憩  
20:25 意見交換
20:55 閉会挨拶
21:00 閉会  

開会にあたって、共催団体の長浜市 都市建設部長 今井克美様 よりご挨拶を頂戴しました。地(知)の拠点整備事業で自治体と連携して実施する研究事業の意義、テーマとなった空き家の適切な管理や対策についてのポイント等についてご紹介をいただきました。
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続いて、平成26 年度公募型地域課題研究「滋賀県湖北の中山間地域における空き家の現状とその活用」について、研究代表者 地域共生センター長 濱崎一志から成果を報告しました。
本研究は平成25年度に続いて実施され、平成26年度は高時川上流地域を中心に各集落の空き家発生状況等について調査されました(平成25年度は米原市奥伊吹地域を中心に調査)。さらに、今後の傾向を把握するとともに、「余呉型民家」と言われるこの地域特有の特徴を持った古民家の活用方法について検証しています。古民家再生塾を催し、古民家の特徴を活かした参加型リノベーションに取組むことで、空き家を地域の困ったものとするのではなく活性化の資源として捉えるなど、持続可能な活用を「新たな結」というつながりで取組むことなどについて提案されました。
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その後、2件の事例報告では湖北地域において実施されている「新たな結」の事例として、まず米原市上板並にて行われた空き民家解体の事例について伊賀並正信さんから、続いて長浜市杉野にて行われた空き民家を改修し都市農村交流拠点として利活用されている事例について松本長治さんから紹介いただきました。

伊賀並さんからは、数年前に実施された空き家除却について経緯と手法、そして取り組む際の問題点などについて聞きました。
松本さんからは、使い手のいなくなった集落内の余呉型民家を、国庫補助事業と住民有志の出資によって実施した取り組み、その後の交流拠点としての活用事例を具体的に伺いました。
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意見交換では、発表内容に関する質疑や、実際に空き家の利活用の問題点となりがちな「仏壇」の扱いについてどうするか、古民家解体の情報をどう把握するか、など会場から質問が上がりました。市からも自治会で空き家対策について議論があるかどうか、自分の家をどうしていきたいか、などの問いかけを行い、集落内の空き家について今後の課題を投げかけるといった有意義な話題が交わされました。
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最後に本学 濱崎から挨拶をし、古民家の活用について「空き家には空き家の人生がある。家と人を切り離して考え、移住したい人へ提供する・交流施設として活用するなど地域のため、所有者である人と切り離した使い方を考えていく時期ではないか」とこれからの地域や空き家対策についての提案を述べ、閉会となりました。

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報告会には、地元集落や、長浜市地域おこし協力隊員さん、学生も参加し、地域の現状とともに今後の取組みについて考える機会となりました。
いただいたご意見は今後の活動へ活かし、引き続きこのような意見交換の場を作って参ります。これからも皆様のご参加をよろしくお願いいたします。

「地域と大学がともに学び合う関係づくり」 米原デザイン・カレッジフォーラムを開催します(2015.11.22)

 滋賀県立大学では文部科学省「地(知)の拠点整備事業」の一環として、米原市及び地域の市民団体、事業団体等が連携し、地域人材育成拠点「米原デザイン・カレッジ」の運営や、学術志向にとらわれない地域志向研究「公募型地域課題研究」に取り組んでいます。

 このたび、平成26年度に伊吹山系で実施した「公募型地域課題研究」の取り組みや、9月に実施した「地域再生システム論/特論」での学生らの成果報告を通じて、地域と大学がともに学び合う関係づくりについて考えるフォーラムを実施いたします。
 下記の内容で開催いたしますので、お誘い合わせの上ぜひご参加ください。

催事名:
「地域と大学がともに学び合う関係づくり」
米原デザイン・カレッジフォーラム 滋賀県立大学COC公募型地域課題研究報告会(米原市)

日時:2015年11月22日(日)13:30~15:30頃
場所:米原市上野会館(米原市上野1047)
定員:50名程度
参加料:無料(当日参加も可能)
主催:米原デザイン・カレッジ(滋賀県立大学、米原市、ルッチまちづくりネット)
共催:伊吹山観光振興会

申込み・お問合せ:
 滋賀県立大学地域共生センター
 Mail:coc-biwako@office.usp.ac.jp Tel:0749-28-9851 Fax:0749-28-0220

内容:
13:30 開会
第1部(1時間程度)
13:35(発表15分 質疑5分)
 公募型地域課題研究の趣旨説明と米原市における研究事業報告
 「伊吹山水系および霊仙山水系の湧水管理におけるナレッジ(伝統知)の継承」
 萩原 和(滋賀県立大学地域共生センター准教授)
13:55(発表20分 質疑5分)
「地域再生システム論/特論」米原チームの成果報告
 「私たちが考える上野人はこんな人!
            ―上野人の上野人による上野人のための上野学校」
 学生メンバーおよび、近江環人地域再生学座生
14:20 休憩(10分)
第2部(1時間程度)
14:30 (解説10~15分、ワーク50分程度)
 米原デザイン・カレッジ人材育成講座
 ミニレクチャー「地域と大学が協働する際に心がけたいこと」
15:30 閉会

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多賀町「公募型地域課題研究」の紹介とその後の展開

平成26年度、多賀町の地域課題に対して1件の「公募型地域課題研究」が実施されました。本学環境科学部教授 高田豊文先生が研究代表者として「公共施設の計画を核とした住民協働型「木造まちづくり」の実践」に取り組みました。

多賀町の山林面積は、全体の約85%と大きな割合を占めています。戦後造林された人工林は、現在資源として利用可能な時期ですが、木材価格の下落や森林管理の難しさから循環活用ができない現状があります。そのため、多賀町では、平成24年度に「公共建築物等における地域産木材の利用方針」を定め、間伐材の利用促進や町産材を用いた施設整備など、積極的な木材の活用を推進しています。

そこで、老朽化や耐震性の問題等で建て替えが検討されている多賀町中央公民館を題材として、木造・木質化および地域の意見を反映した基本構想立案を議論するための材料となる研究が行われました。

1

研究ではまず、環境建築デザイン学科の授業「設計演習Ⅱ」と連携し、新しい公民館整備の設計案として学生により19作品が製作されました。それをもとに、「多賀町中央公民館整備検討委員会」の委員、町長、町職員らとともに討議を行い、投票により3つの設計案が選出されました。その後この3案は、地域の意見交換を通じて公民館に必要な機能を具体的な所室に落とし込む作業に役立てられました。

2

この他、町のシビックプライド(町への愛着や誇り)を明らかにするためのアンケート調査が15歳以上の町民を対象に実施され、326人の回答が得られました。また、「多賀町中央公民館整備検討委員会」において、多賀町で見る・聞く・触れる・味わう・香ることを体験する「こと」「とき」「空間」について意見を聴取し、その共通項を探って行きました。その結果、緑豊かな山、生き物のいる清流、美しい四季などの視点が抽出され、町民が持つこれらの愛着をデザインコードとして施設に取り入れることも検討されました。

3

地域と大学が連携することで生まれたこれらの成果は、その後実施された新しい多賀町中央公民館のコンペティションにも反映され、建て替えに向けて着々と歩みを進めています。さらに、平成27年度の「多賀町森林資源循環システム構築に関するワーキンググループ」においては、本研究に取り組んだ学生の一人である環境科学研究科大学院生の橋本菜都美さんが、研究代表者の高田先生とともに参画し、引き続き地域課題に取り組んでおり、メンバーの意見を図表にしながら議論の整理を行っています。橋本さんは「研究を通じて、多賀町にさらに関心と愛着を持ちました。地域住民のみなさんの議論の助けになるよう努めたいです。」と話していました。

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通常、一般大学の設計演習課題では仮想建物の設計を行います。それに対し本研究では、実際の公共施設の設計計画を課題としました。そのため学生は、地域課題を具体的かつ身近な問題としてとらえ、自発的に取り組む姿勢を持つことができました。このような成果は、アクティブ・ラーニングならではと言えるでしょう。大学COC事業では、引き続き本研究のますますの発展と、学生の活躍を応援して行きたいと考えています。

⚫︎研究タイトル
 公共施設の計画を核とした住民協働型「木造まちづくり」の実践
●研究体制
・研究代表者
 高田豊文(滋賀県立大学環境科学部 教授)
・地域連携研究員
 大岡秀行氏(多賀町企画課)
 谷川嘉崇氏(多賀町生涯学習課)
・研究分担者
 松岡拓公雄(滋賀県立大学環境科学部 教授)
⚫︎研究概要
滋賀・地(知)のデータベース」よりご覧ください。

地域と大学の連携による地域づくり 滋賀県立大学COC 公募型地域課題研究 報告会(長浜市)を開催します(2015.11.19)

 本会は、滋賀県立大学 地(知)の拠点整備事業の一環として、平成26 年度に実施した「公募型地域課題研究」の成果を地域へ還元するとともに、地域人材や行政職員などから地域課題の聴取を行い、今後の地域づくり活動の課題整理や方向性の検討をさらに深めるために開催します。
 各地で取り組まれた研究事業のうち、今回は余呉地域を中心に実施された、空き家の現状と活用に関する研究の結果を報告いたします。
 また、中山間地で深刻化しつつある「空き家」についてさらにとりあげ、新たな発想で課題解決に取り組む湖北地域の活動事例についても伺います。
 それぞれの話題提供から、地域での空き家問題の処遇を考え、コミュニティでの取り組み方について意見を交す機会です。
 皆様のご参加をお待ちしております。


催事名:
地域と大学の連携による地域づくり
滋賀県立大学COC 公募型地域課題研究 報告会(長浜市)

日 時:2015年11月19日(木)19:00~21:00
場 所:余呉山村開発センター(長浜市余呉町中之郷1158)
主 催:滋賀県立大学
共 催:長浜市・米原市・まいばら空き家対策研究会
内 容:1.公募型地域課題研究の成果報告
    2.空き家の活用/解体に関する事例報告
    3.参加者との意見交換

問合せ:
 ※申し込み:問い合わせ先へ 氏名、所属、住所、連絡先をご連絡ください
 ◆滋賀県立大学 地域共生センター
  TEL:0749-28-9851/FAX:0749-28-0220/Email:coc-biwako@office.usp.ac.jp
 ◆長浜市建築住宅課 すまい政策推進室
  TEL:0749-65-6533 / FAX:0749-65-6760 / E-mail:kenchiku@city.nagahama.lg.jp

プログラム:
19:00 開会 開会挨拶
   取組主旨説明
19:10 研究報告(公募型地域課題研究報告)
  「湖北地域の中山間地域における空き家の現状とその活用」
   滋賀県立大学地域共生センター センター長  濱﨑 一志
19:25 「新しい結」事例紹介1 「みんなの家」の取組み
   伊賀並 正信さん(米原市上板並)
19:35「新しい結」事例紹介2 「さきち」の取組み
   松本 長治さん(長浜市杉野)
19:45 質疑応答
19:55 休憩  
20:05 意見交換
20:55 閉会挨拶
21:00 閉会  

チラシ:※クリックで拡大表示します
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